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ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その37

「無秩序の喜び~17世紀英国の2声部のコンソート(Delight in Disorder - The English Consort)」と題した、37枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

AYRES

Anonymous(作曲者不詳)
 3 tunes new to John Playford's Dancing Master:
  On the cold ground (1665) (冷たい地面の上で)
  The queen's delight (1665) (王女の喜び)
  Catherine Ogle (1687) (色目使いのカラリーヌ )

William Lawes(1602-1645)(ウィリアム・ローズ)
 Why so pale(なぜそんなに青ざめて)

Henry Lawes(1596-1662)(ヘンリー・ローズ)
 Bid me to live(生きる)

Anonymous(作曲者不詳)
 2 tunes new to Playford's Dancing Master:
  Tune upon a Jig(ジーグのティューン )
  Kemp's jig (1651) (ケンプのジーグ)

BATTLES

Nicola Matteis(c.1640-c. 1707)(ニコラ・マティアス)
 Passages in Imitation of the Trumpet, Aryes and Pieces IV (1685)
 (トランペットを模したパッセージ・エアーと小品第4番)

Anonymous(作曲者不詳)
 5 marches and tunes from Playford's new tunes:
  Isaac's Maggot(イザークのウジ )
  Walham Abbey(ウァルハム修道院)
  The Marlborough(マルボロ)
  The Granedier's March(グラネディールのマーチ )
  Glory of the Sun(太陽の栄光)
 After Nicola Matteis
  Chaconne, Plaint, Ecchi

SUITES

Matthew Locke(c.1630-1677)(マシュー・ロック)
 Fantazie(ファンタジー)
 Suite in a(組曲イ短調)
  Pavan
  Almand
  Courante
  Ayre
  Saraband
  Jigg
  Conclude thus

BATTLES

Anonymous(作曲者不詳)
Giovanni Coperario(c.1575-1626)
William Lawes
 Court Dances under Charles I & Charles II (1640-1665):
  Whichdances(魔女の踊り)
  Satyres Masque(サチュロスの仮面劇)
  Symphony(シンフォニー)
  Adsonns Maske(アドソンの仮面劇)
  Cupararee(キューパラリー)
  Saraband and Scottish Tunes(サラバンドとスコットランドのテューン)

GROUNDS

Henry Purcell(ヘンリー・パーセル)(1659-1695)
 Toccata in a(トッカータ・イ短調)
 The Plaint(プラント)
 Ground in a(,グラウンド・イ短調 )

Anonymous(作曲者不詳)
 The black Joak, as 'tis perform 'd at Dublin, upon a silent Ground in D (ca.1660)
 (ブラック・ジョーク, 静かなグランド・ニ長調による,ダブリンで奏さわた )

Henry Purcell
 Ground in d(グラウンド・ニ短調)

ブロックフレーテ・・・ペドロ・メメルスドルフ
チェンバロ・・・アンドレアス・シュタイアー

 HMVのHPに書いてある曲目詳細とCDのジャケットの記載の」しかたが違っていてよくわからなかったので、少しネット上で調べて上に書いておきました。これでもまだ不十分です。「無秩序の喜び」のタイトルはよいとしても、曲目などの情報が無秩序なのは困ります。

 メメルスドルフといえば、リコーダーの名手です。ちょっと前に、BS-hiのクラシック倶楽部でシュタイアーとのリサイタルが放送されていたのを観ました。実演も一度きいてみたいものです。

 まず、リコーダーの音色の幅広さに感心しました。冒頭の曲は最初ブロックフレーテのソロではじまるのですが、尺八とパン・フルートの中間のような音色で、どうなるだろう、と思って聴いてくとだんだんとリコーダーの音になっていたのでびっくりしました。

 それから、テクニックと表情の豊かさ。このCDには「無秩序」というだけあって、技巧的な曲やら、叙情的な曲やらがいろいろあります。メメスドルフは変幻自在で、どれも軽々と余裕を持って演奏しているように感じました。トラック7は無伴奏で、ホールいっぱいに充満する笛の音色が堪能できます。

  当録音の単売    中世の曲も演奏している シュタイアーはこんな人
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その36

パーセルの劇音楽などが収録された、36枚目のCDを聴きました。

パーセル
 劇音楽「予言者、またはダイオクリージャン」

ヘンデル
 ヘンデル:合奏協奏曲 Op6-6
 カンタータ「うるわしきアマリッリ」
 
ソプラノ・・・ナンシー・アージェンタ
カウンターテナー・・・マイケル・チャンス
指揮とヴァイオリン・・・ゴットフリート・フォン・デル・ゴルツ
フライブルク・バロック・オーケストラ

 パーセルとヘンデルです。そいうえばアルファベット順に36枚目まで来ましたが、HのところでヘンデルのCDというのがありませんでした。50枚組なのに意外と網羅的でなかったりするのがこのBOXの面白いところです。

 聴き所は、やはり二人の歌唱だと思います。アージェンタの名前は記憶があります。確か来日したときの実演を聴いたような気がします。ヒロ・クロサキがロンドン・バロックで弾いていて、彼らと一緒にヴィヴァルディをやっていたような。。。カザルスホールだったか。。。あまり自信がないです。多分10年以上前の話です。間違っていたらすみません。

 ソプラノは澄み切っていて、愛らしい声に好感が持てます。カウンターテナーは、女声のアルトより美しく、微妙な陰影まで見事に表現している、名演だと思います。

 伴奏の音色もなかなか良いです。パーセルでのオーボエ、そしてヘンデルでのレシタティーボを支えるリュートの音色は独唱の声の質とうまく溶け合っています。

 あいだに挟まっている、ヘンデルの協奏曲は、第2楽章の半音階的旋律のフーガはバッハ顔負けの異様な不気味感があって刺激的です。

  当録音の単売    アージェンタの歌うアリア チャンスの歌う歌曲
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その35

ペルゴレージのオペラが収録された、35枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

ペルゴレージ(1710-1736)
歌劇『奥様になった小間使い』(全曲)
ソプラノ・・・マッダレーナ・ボニファッチョ
バス・・・ジークムント・ニムスゲルン
コレギウム・アウレウム

 昨日のパレストリーナから一気に200年の時代を下って、今日はペルゴレージです。突然、ずいぶん新しく、というか古典派に近いところに来たな、という感じがしました。

 モーツァルトのオペラを聴いているような感覚に結構近いです。たとえば、レシタティーボのところ。ソプラノとバスがチェンバロの伴奏で軽妙なやり取りをすることなんかは、「フィガロの結婚」を想起させます。アリアなんかも、バロックというより、明らかに古典派に近い感じです。

 録音年代は、この50枚の中では結構古いほうで、1969年。録音はよいので音質的な古さはあまり感じませんが、演奏様式も今とはずいぶん違います。ソプラノのボニファッチョについては良くわかりませんが、ニムスゲルンはバッハのカンタータやワーグナーのオペラまでこなす名歌手です。ロマンティックな歌い方が、かえって新鮮に聴こえました。

 コレギウムアウレウムの演奏も、古楽器こそ用いているものの現代の演奏に比べると、レガートで、ややまったりとした感じ。でも中年おやじの私にとっては、こういう演奏も大変ありがたいです。子供の頃聴いていたバロック音楽の演奏はこういうのが主でしたので、大変懐かしい気持ちになりました。DHMに50年の歴史があるからこそ味わえるのだと思います。

  当録音の単売    「奥様女中」の別演奏 パイジェルロの奥様女中
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その34

パレストリーナの声楽曲が収録された、34枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

パレストリーナ
 「幸いなるかな天の女王」
 「聖土曜日の哀歌」
 「誇り高い地上の支配者達は」
 「ミサ・イン・ミノリブス・ドゥプリチブスII」

指揮・・・ドミニク・ヴェラール
アンサンブル・ジル・バンショワ
コルマー少年合唱団
バーゼル・スコラ・カントゥルム

 パレストリーナといえば、イタリア・ルネッサンスの巨匠としてあまりにも有名です。でも、ジョヴァンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナ、という名前、本当は、ジョヴァンニ・ピエルルイジが本人の名前で、パレストリーナは出生地の名前です。

 有名な作曲家なので、名盤は多数あります。タリス・スコラーズやヒリアード・アンサンブルなどはは、卓越した技術を持った少人数の声楽アンサンブル、というスタイルで、透明で純度の高い演奏を目指しています。CDで聴く演奏は、それはもう非常に美しく、神々しいともいえる音楽に仕上がっています。

 一方、このCDのアプローチは少し違うような気がします。HMVのHPの解説によると、このCDの演奏は、3つの合唱団が合同演奏をおこなった、とのことです。3つのうちの一つは少年合唱団です。3つの団体が一つになって良い演奏に仕上げていくのは大変なことだと思います。

 子供と大人が一緒になって大人数で歌うスタイルですが、昔よく聴いた、リヒターによるバッハの受難曲なんかもこんな感じです。もしかしたら、むしろこちらの編成の方が実際の教会で歌われていた響きに近いのでは、と考えながらいていました。(音楽史の専門家ではないので、単なる勝手な想像です。一人一パートを主張している演奏もたくさんありますので。)

   当録音の単売     ヒリヤードEns.の演奏 ザ・シックスティーンの演奏
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その33

「パッヘルベルとJ.S.バッハ以前のバッハのモテット集」と題した、33枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

・パッヘルベル:Jauchzet dem Herrn
・パッヘルベル:Nun danket alle Gott
・パッヘルベル:Exsurgat Deus
・ヨハン・クリストフ・バッハ:Fürchte dich nicht
・ヨハン・クリストフ・バッハ:Der Gerechte
・パッヘルベル:Tröste uns Gott
・パッヘルベル:Magnificat
・パッヘルベル:Der Herr ist König
・ヨハン・クリストフ・バッハ:Ich lasse dich nicht
・パッヘルベル:Gott ist unser Zuversich
・パッヘルベル:Paratum Cor Meum Deus
・パッヘルベル:Der Herr ist König
・ヨハン・ミヒャエル・バッハ:Halt,was du hast
・ヨハン・ミヒャエル・バッハFürchtet euch nicht
・パッヘルベル:Singet dem Herrn
・パッヘルベル:Jauchzet Gott alle Lande

指揮・・・コンラート・ユングヘーネル
カントゥス・ケルン

 声楽アンサンブルです。おそらく一人一パートです。バロック時代なので、ルネッサンスと違って、多声的というより、和声音楽的です。演奏が良いせいか、和音がとても綺麗で心地よいです。

 演奏者は、先のモンテヴェルディの「聖母マリア・・・」と同じなのですが、音楽の雰囲気はがらっと変わります。全体の雰囲気はとてもほのぼのとしています。モテットなので宗教曲なのですが、何だか、家庭で少人数で歌って楽しむために書かれたかのような曲です。

 恥ずかしながらというか当然というか、パッヘルベルなんて、カノンしか知りませんでした。このCDに収録されている曲は、どれも癖のない素直な曲で、良かったです。押し付けがましいところがなく、こういう曲を聴くと、仕事に疲れた体と心が癒されるというものです。

 このCDに出てくる、ヨハン・クリストフ・バッハとヨハン・ミヒャエル・バッハは兄弟だそうです。バッハの先妻マリア・バルバラの祖父がクリストフだったそうです。マリア・バルバラとJ.S.バッハは又いとこだったそうですが、バッハの家系は私にとっては大変ややこしく、覚えてもすぐ忘れてしまいます。

 さて、パッヘルベルの声楽曲なんて、おそらく単売だったらきっと買うことはなかったでしょう。こういう新たな発見のチャンスがある、というところがこの50枚組みのCDの良いところかも知れません。

   当録音の単売   いろんなバッハのモテット パッヘルベルのオルガン曲
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その32

昨日のつづきです。モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」が収録された、31枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は昨日書いた通り。 

モンテヴェルディ
「聖母マリアの夕べの祈り」(全曲)-2

1. 「聖なるマリアよ、われらのために祈りたまえ」による8声のソナタ
2. 8声のイムヌス「めでたし、海の星」
3. マニフィカト わが魂、主をあがめ
4. マニフィカト わが精神、喜びおどる
5. マニフィカト 賎しき者をそのはしためと
6. マニフィカト 全能なる者
7. マニフィカト その御あわれみ
8. マニフィカト 主、そのみ腕の力
9. マニフィカト 権力者をその座より
10. マニフィカト 飢えたる者には

指揮とリュート・・・コンラート・ユングヘーネル
カントゥス・ケルン
コンチェルト・パラティーノ

 この曲には版がいろいろあるようなので、すこし調べてみました。といっても大した情報源があるわけではありません。手元にレコードイヤーブック(レコード芸術誌の付録)のバックナンバーがありますので、調べてみたら、少し情報がありました。2002年版のp.243に国内盤として単売されたときの記事です。

 それによると、この録音はバーレット校訂の版を使用していて、1610年出版の楽譜をそのまま演奏したとのこと。つまり他の演奏でやられているような、グレゴリオ聖歌のアンティフォナを挿入しながら演奏することはしていない、と書いてあります。また、マニフィカトは大編成の第1のみを演奏しているとのことです。

 確かにそうでした。この曲はモンテヴェルディの作曲した曲の間にグレゴリオ聖歌が挟まっている演奏を聴くことが多かったのですが、この録音には入っていませんでした。この曲の聴き方として、バロック音楽ととグレゴリオ聖歌を行ったりきたりする、独特で不思議な雰囲気に身をゆだねるのも大変魅力がある一方、この録音のように、純粋にモンテヴェルディの作品を楽しむというのも、冗長になりすぎずに聴けるという点で、メリットがあると思いました。

 W.クリスティの演奏     サヴァールの演奏    ヘレヴェッヘの演奏
   

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その31

モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」が収録された、31枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

モンテヴェルディ
「聖母マリアの夕べの祈り」(全曲)-1

1. イントナツィオ 「神よ、わが保護に-主よ、われを助けに」
2. 詩篇109 「主は、わが主に言いたまいぬ」
3. コンチェルト われは黒けれど」
4. 詩篇112 「しもべらよ、主を讃えよ」
5. コンチェルト わが愛する者よ、汝は美し」
6. 詩篇121 「われは喜びに満ちたり」
7. コンチェルト 「二人のセラフィムが」
8. 詩篇126 「主が家を建てたまわずば」
9. コンチェルト「天よ、わが言葉を聴きたまえ」
10. 詩篇147 「イエルサレムよ、主を讃えよ」

指揮とリュート・・・コンラート・ユングヘーネル
カントゥス・ケルン
コンチェルト・パラティーノ

 久々に有名な曲です。Vespro Dwlla Beata Vervineというのが原曲ですので、冒頭の部分だけとって、「ヴェスプロ」などと略して呼ばれているほどです。(「べとしち」と同じようなものでしょう。)過去から現在にわたって、いろんな種類の演奏があります。CDも相当沢山出ていて、この曲のCDをひたすら集めるだけでも立派な趣味になるのではないでしょうか。

 私はそんなに網羅的に聴いてはいません。昔、確か、ピケットの演奏を聴いたのが最初だったような気がします。でもその後は結構好きになって、ヤーコプスが来日したときにはこの曲の演奏会で実演に接したこともあります。ガーディナーの演奏が出たときはすごなと思いました。ただ、あまたある名盤に対して、この録音がどういう位置づけにあるかはよくわかりません。しかし、久々にこの曲を聴いたので、やっぱりいい曲だなあ、と素直に曲の素晴らしさに感動してしまった次第です。

 ジャケットには例によってほとんど説明がありません。ソリストがだれかもわかりません。HMVの説明によると、声楽は一人一パートだそうです。ただ、残響たっぷりの録音なのでそれほどスケールは小さく感じません。宗教的な雰囲気は結構あります。ロイトリンゲンというところにある、ゲニンゲン福音派教会での1994年の録音だそうです。

   当録音の単売    ガーディナーの名盤    ガーディナーの1回目
   

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その30

モンデヴェルディと同時代のマドリガーレが収録された、30枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

モンテヴェルディと同時代のマドリガーレ集
・カルロ・ファリーナ 「カプリッチョ・ストラヴァガンテ」
・アントニオ・イル・ヴェルゾ 「私を死なせて下さい」
・モンテヴェルディ 「アリアンナの嘆き」
・ガスパーロ・ザネッティ 「『カラヴァッゾ候のイントラーダ」
・ギウリーノ・ムッシ 「アマルティア」
・モンテヴェルディ 「タンクレーディとクロリンダの戦い」


指揮とチェンバロ・・・スキップ・センペ
カプリッチョ・ストラヴァガンテ

  この50枚組みではすっかりおなじみのセンペ&カプリッチョ・ストラヴァガンテの演奏です。1曲目の曲名が演奏団体名と同じです。「カプリッチョ」は音楽用語ではもちろん奇想曲ですが、イタリア語ではわがまま、とか気まぐれ、といった意味です。「ストラヴアガンテ」の方は、奇抜な、とか風変わりな、という意味があります。

 前半に収録されている、カルロ・ファリーナ(c.1600-c.1640)はヴァイオリンの技巧を発達させたことで知られているイタリアの作曲家。この作曲家の作品では、団体名がそのまま当てはまるような演奏です。自由闊達で、大胆で、意表をついた、そしてちょっと悪乗りしたような奇抜なところがあります。

 曲の中に「Gatto(猫)」とか「Cane(犬)」という曲がありますが、完全に音程なんか無視して、ヴァイオリンで動物の鳴き声を露骨に真似しています。そのほか、堂々と不協和音でわざと乱暴な弾きかたで曲が終わるようなところがあって、やや悪ふざけ的に演奏者が遊んでいるようなところもあります。

 後半のモンテヴェルディの有名な劇音楽「タンクレディ・・・」では、一変して大変真面目で、劇的かつしっとりした演奏を聴くことができます。

  当録音の単売      ファリーニのCD   タンクレディと・・の別録音       
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その29

再入荷の予約、まだ間に合います
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さて、マランマレの三重奏曲集が収録された、29枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

マラン・マレ
三重奏のための幻想的小品組曲集
 ・組曲ニ長調
 ・組曲ト短調
 ・組曲ハ長調

アンサンブル・ルベル

 バロック・ヴァイオリンの魅力を堪能できる1枚だと思います。マラン・マレといえば、ほとんど反射的にヴィオラ・ダ・ガンバの曲が思い浮かびます。2つのヴァイオリンとチェロ(ヴィオール?)とチェンバロ(クラヴサン)という編成の曲を聴いたのはこれがはじめてでした。

 まったりした大人しい曲かと予想していましたが、ぜんぜん違いました。組曲ですので、いろいろな舞曲が続くのですが、全く退屈しないどころか、むしろ興奮気味になってしまうくらい魅力のある曲でした。演奏者のセンスというものあるかも知れませんが、きびきびとして躍動感があり、聴く人を元気にしてくれるような雰囲気があります。

 アンサンブル・ルベル、という団体、なかなか凄いと思いました。 こういう編成では、当然2つのヴァイオリンが主役になります。2人のセンスがばっちり合っていて、目立ち方も同じくらいで、時には寄り添うように、時には競うようにしながら魅力的な音楽を表現していけるかどうかが腕の見せどころだと思うのですが、それが大変うまくいっている演奏だと思いました。

 2つのヴァイオリンが3度の和音で同じ動きをしながら速いテンポで進んでいくところが非常に沢山あるのですが、タイミングだけでなく、弓の緩急のつけ方までぴったりと合っていて、まるで一つの楽器のようです。かと思えば、抜き抜かれつの追いかけっこをして、それぞれが互いに存在感をのびびと主張する、なんていうスリリングなところもあって面白いです。

   当録音の単売  ルベルのヴィヴァルディ ルベルのサンマルティーニ
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その28

「J.S.バッハ以前の聖トーマス教会のカントールの作品集」が収録された、28枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

セバスティアン・クニュプファー(1633-1676)
 Ach Herr, strafe mich nicht
ヨハン・シェッレ(1648-1701)
 Das ist mir lieb
ヨハン・クーナウ(1660-1722)
 Gott, sei mir gnädig nach deiner Güte
ヨハン・シェッレ
 Ach, mein herzliebes Jesulein
 Barmherzig und gnädig ist der Herr
セバスティアン・クニュプファー
 Es haben mir die Hoffärtigen
ヨハン・シェッレ 
 Aus der Tieffen rufe ich, Herr, zu dir
ヨハン・クーナウ
 O heilige Zeit

指揮とリュート・・・コンラート・ユングヘーネル
カントゥス・ケルン

 ピアノの練習曲集でかろうじて知っているクーナウ以外は私にとって未知の作曲家です。トーマス・カントルというのはライプツイヒの聖トーマス教会の音楽監督というような役職でしょうか。バッハの前任がクーナウ、その前任がシェッレ、その前任がクニュプファーということになります。

 器楽伴奏に声楽、という曲が続きます。作曲家も曲ごとに入れ替わり立ち代り、という曲順になっていますが、特に気にしていなければ、作曲家の違いをあまり意識することなく最後まで聴いてしまいそうです。

 声楽が一人一パートで歌っているせいか、宗教曲という感じがあまりしません。歌詞を聴きながら翻訳する能力なんてありませんから、音楽だけ聴いていると、教会音楽ではない普通の世俗曲と勘違いしてしまいそうな曲もあります。

 どの曲も素直で聴きやすいです。バッハのような深刻さや気難しさがなく、楽しげで心地よい演奏です。安心してリラックスして聴けるところにこれらの曲の価値があるのだと思います。

当録音の単売      クーナウの宗教曲集 クニュプファーの教会音楽  
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その27

マショーのノートルダム・ミサなどが収録された、27枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

・マショー ノートルダム・ミサ
・ペロティヌス グラドゥアーレ「支配者らは集まりて」
・作者不詳 コンドゥクトゥス「あわれみ深きわれらの父よ」
・シャンスリエ コンドゥクトゥス「言いたまえ、キリストの真実よ」
・ペロティヌス グラドゥアーレ「地上のすべての国々は」
・作者不詳 「アレルヤ,よみがえりたまいしキリストは」「クラウズラ:死は」
・ペロティヌス グラドゥアーレ「アレルヤ,乙女マリアのほまれある御誕生」

指揮・・・アルフレッド・デラー
デラー・コンソート
コレギウム・アウレウム合奏団員

 ルネサンスよりもさらに昔、つまり中世の音楽です。ギョーム・ド・マショー(ca.1300-1377)、ペロティヌス(またはペロタン)(ca.1200)、フィリップ・ル・シャンスリエ(ca.1165-1236)、それに作曲者不詳の曲が入っています。もともと2枚組だったものを編集して1枚にしたものだと思います。この手のレパートリーでは、マンロウらによるものもありますが、それに劣らぬ貴重な録音といえるでしょう。

 ジャケットの記述、最後の曲が作曲者不詳になっていますが、単売のCDの情報などで確認したところ、ペロティヌスの曲の間違いだと思います。

 1960、61年の録音だそうですが、そんな古い録音とは思えない、鮮明な音質です。アルフレッド・デラーと言えば古楽演奏の創世記に活躍した、演奏史上欠かすことのできない演奏家。まさにDHM50周年BOXに収録されるにふさわしい、歴史的名盤ではないでしょうか。

 不協和音が出てきてもおかまいなし、地声のような生々しい声で、洗練されていないところが、逆にすごく新鮮でびっくりしました。そして自信に満ちた、堂々とした歌いっぷりには迫力さえ感じます。聴いていて、圧倒されるような存在感。歴史を考証するために録音された博物館的な演奏ではなく、血が通った演奏です。実にいきいきしていて、きっと中世の人たちはこんな風に歌っていたにちがいない、と思ってしまうような演奏です。中世にタイムスリップしたような気分になりました。

  当録音の単売      ヒリヤードの演奏   マンロウもよく聴きました
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その26

リュリのディヴェルティスマンが収録された、26枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

ジャン・バティスト・リュリ

Divertissement 1
1. Ouverture D'amadis
2. Repands Charmante Nuit
3. Recit D'orphee
4. Entree Pour Bacchus Et Ariadne
5. Rochers Vous Etes Sourds
6. Plainte De Venus Sur La Mort D'adonis
7. Dieu Des Enfers

Divertissement 2
8. Ouverture De Psyche
9. Plainte Italienne
10. Chaconne D'amadis

Divertissement 3
11. Entree D'apollon
12. Si L'amour Vous Soumet
13. Enfin Il Est En Ma Puissance
14. Air Pour Les Demons Et Les Monstres
15. Passacaille D'armide

テノール・・・Guillemette Laurens
指揮とチェンバロ・・・スキップ・センペ
カプリッチョ・ストラヴァガンテ

 ひとつ、ジャケットに重大な間違いが。。。 独唱のGuillemette Laurensはジャケットにテノールとはっきり書いてありますが、どう考えてもメゾ・ソプラノです。テノールの曲が出てくると思ったら最後まで出てきませんでした。

 リュリというと、足に指揮棒を刺したことが原因で亡くなった作曲家として有名です。というかそれ以外のことを私はよく知りませんでした。慌ててネットでいろいろと調べている次第です。フランス人と思っていましたが、もともとはイタリア人だったのですね。

 そして、ディヴェルティスマンという曲名。すぐに思い浮かんだのが、チャイコフスキーのくるみ割り人形です。歌劇やバレエなどでストーリーを中断しておいて展開される歌や踊り、ということで、このリュリの曲の場合と意味は同じなんだと思います。

 曲は、メゾソプラノの独唱が入る曲と器楽だけの曲がおおよそ半分ずつです。センペはこの50枚組みではおなじみの演奏家。躍動感のある機敏な演奏です。しかし、ディヴェルティスマンはお客を楽しませることが目的なはずなのに、なぜか短調で、何か少し悲しげな曲想が多いのは不思議な気がします。

当録音の単売       別録音もあります     組曲「町人貴族」ほか
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その25

再入荷の予定があります。買いそびれた方はチャンスです。
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さて、リテレスのオペラが収録された、25枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

アントニオ・デ・リテレス

 歌劇「四大元素」

指揮とチェンバロ・・・エドゥアルト・ロペス・バンゾ
アル・アイレ・エスパノール

 やっと25枚目まで来ました。これで半分です。長かったような短かったような。。。
あと半分この調子でなんとか頑張れたらよいな、と思っています。

 さて、リテレスは11枚目のCDでも登場している、スペインとポルトガルで活躍したバロック時代の作曲家です。独唱者はソプラノ2人、メゾソプラノ2人、カウンターテナー1人、バリトン1人という構成。四大元素とは空気、土、水、火のことで、女声のパートのうちの4つがこれらのそれぞれに割り当てられています。11枚目とおなじく、アルマハーノが歌っています。

 スペインの作曲家なので時々カスタネットが用いらているのですが、大部分の曲は普通のイタリアのバロックオペラの雰囲気です。女声のみの2重唱や3重唱が多いです。やはり一人で歌うアリアよりも重唱の方が迫力があります。たとえば13曲目では3人の女声で競い合うように追いかけっこをしながら歌うところなど。最後の曲はソリスト全員が入って、カスタネットもにぎやかで、盛り上がって終わります。このCDにも解説や対訳はありません。やはりストーリーを知りながら聴きたいところです。

  当録音の単売    BANZOの最近の録音  四大元素といえばこちらも
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その24

ラッススのレクイエムほかが収録された、24枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

ラッスス
レクィエム
モテット「ああ いつくしみ深きイエスよ」
マニフィカト「正しきいとなみにより」
モテット「恵み深き救い主の御母」
モテット「アヴェ・マリア」

指揮・・・ブルーノ・ターナー
プロ・カンツォーネ・アンティクァ
コレギウム・アウレウム団員
ハンブルク古い音楽のための管楽合奏団

 ハンブルグの~という不思議な団体名はHMVのホームページに書いてあったものです。 ジャケットを見ると確かにそのようなことがドイツ語で書いてあります。ラッススのレクイエムは4声と5声のものがあり、これは5声の方です。

1971年の録音です。ルネッサンス音楽の演奏史において、貴重な録音といえるでしょう。現代であればもっと卓越した技術を持った演奏団体はいくつもあるでしょうし、演奏様式の変遷によって、現代の価値基準とはずいぶん違うような気がします。でも古楽演奏の先駆者としての彼らの価値は失われることはないと思います。

 23枚目のときと同じく、歌い方の雰囲気は宗教的というよりは世俗的な感じがします。ヴィブラートがかかったふくよかな響きですので、やはり演奏史の変遷を感じます。最近は、ヴィブラートをかけずにひたすら純粋で透明な響きを追求し、アカペラだからこそできる純正律の美を極めたような演奏が賞賛される傾向にあるのではないかと思ってしまうのですが、そんな演奏の対極にあるといえるかもしれません。

でも感動的です。おそらく当時は周囲に見本になるような演奏もなく、独自に演奏様式を切り開いていったのだと思いますが、一音一音の響きを大切にしながら、ゆっくりと丁寧に歌っていく演奏には、演奏者の作曲者に対する敬意のようなものが感じられます。

 さて、10曲目には管楽器が入ってきますが、何の楽器なのでしょうか?サックバット?コルネット?シャリュモー?ジャケットには何も書いていないところがこういうBOXのつらいところです。


   当録音の単売     4声のレクイエム    ターナーのパレストリーナ
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その23

ラッススのモテットとミサ曲が収録された、23枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

ラッスス

モテット「音楽は神の最良の贈り物」
ミサ曲「途方にくれて」
ミサ曲「シオンよ、汝の救い主を讃えよ」

指揮・・・ブルーノ・ターナー
プロ・カンツォーネ・アンティクァ

 ルネッサンス時代の音楽です。オルランドゥス・ラッスス(1532?-1594)はパレストリーナと並ぶ、多声音楽の巨匠です。しかし、膨大な彼の作品の中で、このCDに収録されている作品がどういう位置づけになるのかは私にはよくわかりません。でもいい曲です。そういえばこの50枚組を最初から聴き始めて、はじめてのアカペラの合唱のCDですね。

 録音は結構古くて、1975年です。ターナーとプロ・カンツォーネ・アンティクァ、と聴くと、中年おやじとしては大変懐かしいです。1968年結成の団体で、ジャケットにはカウンターテナー3人、テノール3人、バス4人の名前が記載されていますが、その中には創立時のメンバーの名前もあります。

 今あらためて聴いてみると、ふっくらとした響きに感じます。声楽のそれぞれのパートは結構ヴィブラートがかかっていて、温かみがあります。そして少しオフマイク気味の録音ですので、残響と程よく溶け合って、まろやかな響きになっています。ゆっくりとしたテンポに身をゆだねて目を閉じて聴いていると、仕事の疲れが癒される、そんなCDだと思います。

当録音の単売    タリス・スコラーズの演奏 ラッススのミサ曲集
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その22

グルックのオペラが収録された、22枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。 

グルック オペラ・セレナード「中国人」(全曲)

1. Sinfonia (Overture)
2. Rezitativo: E Ben : Stupide E Mute
3. Aria : Prenditi Il Figlio
4. Rezitativo: Ah, Non Finir Si Presto
5. Aria: Son Lunghi E Non Mi Brami
6. Rezitativo: Che Vi Par Della Scena
7. Aria: Non Sperar, Non Lusingarti
8. Rezitativo: Che Amabil Pastorella!
9. Aria: Ad Un Riso, Ad Un'occhiata
10. Rezitativo: Che Ti Sembra, Silango
11. Quartetto: Voli Il Piede In Lieti Giri

ソプラノ・・・イサベラ・プールナール
メゾ・ソプラノ・・・アンネ・ゾフィー・フォン・オッター
メゾ・ソプラノ・・・グロリア・バンディテッリ
テノール・・・ギィ・ドゥ・メイ
指揮・・・ルネ・ヤーコプス
バーゼル・スコラ・カントールム

 解説とか対訳とかがないのが、こういうセットもののつらいところです。あまり深く考えずに、気楽に聴くことにしました。

 クリストフ・ヴィリバルト・グルック(1714-1787)はバロックというより、古典派の作曲家です。オペラ様式を改革したことで音楽史上重要な作曲家と位置づけられています。「オルフェオとエウリディーチェ」(1762)、「アルチェステ」(1767)あたりが有名ですが、「この「中国人」という作品は1745年に初演されたそうです。したがって、いわゆる「オペラ改革」を行う前の作品ということになります。

 聴いた印象は、大変耳あたりがよく安心して聴ける古典派のオペラ、という感じです。今をときめく、アンネ・ゾフィー・フォン・オッターなんかが歌っていますが、1985年の録音です。今から23年前ですから、まだみんな巨匠にはなっていなかったころであるせいか、余計な気負いがなく、伸び伸びと歌っている感じがして心地よいです。

当録音の単売  精霊の踊りで有名なオペラ アルチェステのDVD
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その21

HMVでは再入荷の予定があるそうです。icon買いそびれた方はチャンスです。

さて、昨日に引き続き、フレスコバルディ作品が収録された、21枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

フレスコバルディ: 音楽の花束 Vol.2(聖母のミサ)

1. Toccata Avanti La Messa
2. Kyrie
3. Gloria
4. Canzon Dropo La Pistola
5. Credo (Credo IV)
6. Recercar Dopo Il Credo
7. Sanctus
8. Toccata Per Le Levatione
9. Agnus Dei
10. Toccata Per Le Levatione
11. Agnus Dei
12. Ite Missa Est
13. Toccata Sesta
14. Invitatorium: Deus In Adiutorium
15. Canzon Detta La Pesenti
16. Antiphon: Jam Hiems Psalm 112
17. Capriccio Sopra La Bassa Fiamenga
18. Responsorium Breve: Ave Maria, Gratia Plena
19. Hymnus: Ave Maris Stella
20. Antiphon: Ave Maria...
21. Benedicamus Domino
22. Marianische Antiphon: Ave Regina
23. Capriccio Sopra La Girolmeta

オルガン・・・ロレンツォ・ギエルミ
指揮・・・クリストフ・エルケンス
カンティクム

 1枚目と構成は同じです。グレゴリオ聖歌の方はともかく、フレスコバルディのオルガン曲にあらためて惹きこまれました。バロック初期のオルガン曲がこんなに前衛的であるとは知りませんでした。

 緻密な構成で聴かせたと思うと、大胆で自由なフレーズ、時には半音階のメロディーを巧みに用いて、音楽的に破綻しないギリギリのところでずらしがら重ねたりして、スリリングな独特の曲想を作り上げています。オルガンという楽器を完全に手中に収めて、自由自在に操ってつっている、そんな音楽に聴こえます。

 当録音の単売     パルティータとトッカータ集   チェンバロ曲集
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その20

フレスコバルディのミサ曲が収録された、20枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

フレスコバルディ 音楽の花束 Vol.1(主日のミサ)

1. Toccata Avanti La Messa
2. Kyrie Orbis Factor
3. Gloria
4. Canzon Dopo La Pistola
5. Credo (credo I)
6. Recercar Dopo Il Credo
7. Sanctus
8. Toccata Chromatiche Per Le Levatione
9. Agnus Dei
10. Canzon Post Il Comune
11. Ite Missa Est
12. Toccata Sopra I Pedali
13. Invitatorium: Deus, In Adjutorium
14. Versetten (christe)
15. Antiphon: Dixit Dominus
16. Versetten (kyrie)
17. Hymnus: Lucis Creator Optime
18. Antiphon: Serve Nequam Magnificat
19. Benedicamus Domino
20. Marianische Antiphon: Salve Regina
21. Bergamasca

アルガン・・・ロレンツォ・ギエルミ
指揮・・・クリストフ・エルケンス
カンティクム

 フレスコバルディといえば、バロック初期の鍵盤楽器の分野では大変重要な作曲家とされています。とくにオルガン曲の大家として知られています。そこで、このCD、ミサ曲?と思って聴くと。。。
なんとも不思議な曲順です。

 1曲目はオルガンの独奏です。2曲目もオルガン独奏、と思いきやいきなり男声合唱が入ってきます。しかもグレゴリオ聖歌のようです。そしてまたオルガン、しばらくしてまた男声合唱、というように続きます。

 聴き進んでいくうちに、21曲は3つのパターンに分かれていることに気がつきます。

 1.オルガンの独奏のみ 第1、4、6、8、10、12、14、16、21曲
 2.オルガンと合唱が交代で出てくる曲 第2、17、18曲
 3.男声合唱のみの曲 第3、5、7、9、11、13、15、19、20曲

 合唱のところはグレゴリオ聖歌で、フレスコバルディの曲ではないようです。この「音楽の花束」という曲集は典礼に挿入されることを想定して書かれたそうで、それを再現したCDということなのでしょう。

 ところで、フレスコバルディのオルガン曲、独特の節回しが病みつきになりそうです。特に第6曲と第8曲。ドキッとするような半音階的進行は、ちょっとしためまいを感じるほど斬新で、ものすごく現代的に感じます。モーツァルトの弦楽四重奏曲「不協和音」を最初に聴いたときのドキドキした感覚と似ています。

  当録音の単売  コープマンのオルガン レオンハルトのチェンバロ
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その19

HMVでは再入荷の予定があるそうです。icon買いそびれた方はチャンスです。

さて、フォルクレの小品が多数収録された、19枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

アントワーヌ・フォルクレ ヴィオール小品集とクラヴサン小品集

1. Allemande La  Laborde アルマンド・ラ・ラボルト 
2. La Cottin コタン
3. La Portugaise ポルトガル人
4. La Forqueray フォルクレ
5. La Reacutegente 摂政
6. La Marella マレッラ
7. Sarabande La d' Aubonne サラバンド、ラ・ドボンヌ 
8. La Ferrand フェラン
9. La Couperin クープラン
10. Chaconne La Buisson シャコンヌ・ラ・ビュイソン
11. La Leclair ルクレール
12. La Rameau ラモー
13. Jupiter ジュピター

ヴィオラ・ダ・ガンバ・・・ジェイ・ベルンフェルド
チェンバロ・・・スキップ・センペ

 フォルクレは、マラン・マレと並ぶ、ヴィオールの大家ですが、自作を出版しなかった作曲家なのだそうです。ではなぜ曲が残っているかのか。それは息子のジャン・バティストが父の作品をまとめてヴィオール曲集を出版したからです。でも、それには息子がチェンバロ独奏用に編曲した版もついている、というややこしいことになっています。現在ではチェンバロ独奏用の方が演奏される機会が多いので、A.フォルクレの組曲というのは最初から独奏用と勘違いしている人も多いのではないでしょうか。

 そんなわけで、このCDもチェンバロ独奏とガンバ&チェンバロという曲が混ざっています。実は、ガンバが出てくるのは1、3、5、8、10、13曲だけです。その他はチェンバロ(クラブサンというべきか)の独奏です。

 録音としてもチェンバロの音の方が美しく録れていると思います。ガンバよりもチェンバロの響きに心を奪われてしまう、そんなCDです。和音をわざとタイミングをずらしてアルぺジョのように弾いたり、装飾音を巧みに駆使して濃淡をつけながら表現するセンペのチェンバロはなかなか重厚な音がしていて、味わい深いです。7曲目の最後の音、チェンバロってこんなに低い音が出るのか、とびっくりしてしまいました。

  当録音の単売   チェンバロによる組曲全集 クイケンとコーエンによる演奏
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その18

朗報です。HMVでは再入荷の予定があるそうです。icon買いそびれた方はチャンスです。

さて、ファッコとヴィヴァルディの協奏曲が収録された、18枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

ジャコモ・ファッコ 協奏曲集Op.1「和声復興への考察」(全6曲)
ヴィヴァルディ 弦楽のための協奏曲 ト短調 RV.157

ヴァイオリンと指揮・・・フェデリコ・グリエルモ
ラルテ・デ・ラルコ

 ヴィヴァルディはおまけのようなもので、ファッコのCDといってよいでしょう。ジャコモ・ファッコ Giacomo Facco(1676-1753)はヴィヴァルディと同時代のイタリアの作曲家です。知られざる作曲家、とのことですが、確かに私も良く知りませんでした。しかしなかなかいい曲だと思います。

 もちろん演奏のせいもあるかも知れませんが、活気があって、弾けるような魅力がある曲です。6曲それぞれに個性があって面白い仕掛けもあり、創意工夫が感じられるので、聴いていて退屈しないどころか、目の覚めるようなスリリングな興奮が味わえます。最後のヴィヴァルディがかすんでしまうくらい印象に残りました。グリエルモのヴァイオリンは本当に弾むようで、音色も明るく、いかにもイタリアっぽく感じました。

  当録音の単売     Op.6-1の別演奏    Op.6-2はこちら
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その17

クープランの室内楽が収録された、17枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

フランソワ・クープラン

・四重奏ソナタ“サルタン”
・ヴィオールと通奏低音のための第1組曲
・「子守唄」
・ヴィオールと通奏低音のための第2組曲
・「荘厳さ」

ヴィオラ・ダ・ガンバ・・・ジェイ・ベルンフェルド
指揮とチェンバロ・・・スキップ・センペ
カプリッチョ・ストラヴァガンテ

 使用楽器と録音にこだわりがあるようです。まず楽器。メトロポリタン博物館のコレクションである、ストラディバリとアマティを使って演奏したとのことです。録音はジョン・ファイファーによって行われた、とあります。ジョン・ファイファーの名前は、ステレオ初期のRCAレーベルの録音エンジニアとしてよく登場します。相当年配の方だと思いますが。。。いつ頃の録音なのでしょうか。そういわれて聴くせいか、いつもよりのオンマイクで弦が弓にこすれるような音が他のCDよりも生々しく聴こえる感じがします。

 さて、このCDはヴィオラ・ダ・ガンバ主体の曲集です。ソロはJay Bernfeld。CDが沢山でています。第一組曲に出てくるパッサカリアは、曲の展開がなかなか壮大で聴き応えがあります。その次の子守歌は、冒頭にいかにもけだるい感じのメロディーが流れてきて、それが曲の間に何度も繰り返されて、本当に良く眠れそうな曲です。第二組曲の中にあるフーガははチェンバロなしでヴィオールだけで演奏されていて、弦楽器だけのアンサンブル独特の響きが味わえます。

  F.クープランといえば聴き始めのころはクラブサン(チェンバロ)の膨大な組曲のうちのいくつかをつまみ食いのように聴いていた程度でした。昔、クラブサン組曲全集のCDを、安いと思って買ったら、実はL.クープランのものだった(枚数が少ないから安かっただけ)という失敗があってから、ルイとフランソワはよく確認しようと肝に銘じています。

   当録音の単売   Bernfeldによるマレ作品集 こちらはSempeによるルイのほう
   

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その16

カッチーニの声楽曲が入った、16枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

カッチーニ:新しい音楽/新しい音楽の書法

・「愛の神よ、何を待つのか?」
・「愛の神よ、我去りゆかん」
・「翼あれば」
・「天にもかほどの光なく」
・「気高き至福の光よ』
・「我は見ん、我が太陽を」・『ひねもす涙して」
・「いとど優しき溜息の」
・「東の門より」
・「麗しのアマリッリ」
・「憐れみの心動かし」
・「麗しき真紅のばらよ」
・「この苦き涙よ」
・「ああ、戻り来たれ」
・「輝く麗しの瞳もて」

ソプラノ・・・モンセラート・フィゲーラス
ヴィオラ・ダ・ガンバ・・・ジョルディ・サヴァール
バロック・ギターとリュート・・・ホプキンソン・スミス
バーゼル・スコラ・カントールム

 歌に魅了された一枚です。フィゲーラスとサヴァールは夫婦です。エスペリオンXXを結成したサヴァールのCDによく登場している、フィゲーラスの声は大変美しく艶やかで、表情に富んでいます。フェー明るくなったり暗くなったりという変化や、しっとり歌うところと開放的に歌うとところの濃淡のダイナミックレンジの広さ、トリル(ヴィブラート?)のような装飾音の巧みな使いこなしなど、感心するばかりです。曲の最後の部分で消え入るようにフェードアウトしていくところなど、声が空間に溶けて拡散していくように聞こえるとことなんかは、まさに「空気を読みながら」歌っているという感じです。フィゲーラスの魅力と堪能できる、内容の濃い一枚だと思います。リュートの控えめな伴奏も、歌をうまく引き立てています。

 カッチーニは16世紀末のイタリアの作曲家です。バロックの初期に歌の新しい様式を生み出したことで知られています。といっても今まで聴いたことがあるのは、有名な「麗しのアマリリ」ほか数曲くらいで、それ以外はあまり聴いたことがありませんでしした。こうやってまとめて聴くことができたのも、50枚のまとめ買いをしたからこそなのかもしれません。

当録音の単売      フィゲーラスの写真  サヴァール&フィゲーラスのDVD
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その15

ブクステフーデのソナタなどを収録した、15枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

ディートリヒ・ブクステフーデ

・パッサカリア ニ短調 BuxWV161
・ソナタ ニ短調 Op1-6 BuxWV257
・ソナタ ニ長調 BuxWV267
・ソナタ ト長調 Op2-3 BuxWV261
・チャコーナ ホ短調 BuxWV160
・ソナタ へ長調 Op1-1 Bux252
・ソナタ ハ長調 BuxWV266
・Mit Fried und Freud BuxWV76
・ブクステフーデ:ソナタ ト長調 Op1-2 BuxWV253

指揮とチェンバロ・・・スキップ・センペ
カプリッチョ・ストラヴァガンテ

 Mit Fried und Freudとは「平安と喜びの中で」というような意味です。ブクステフーデといえばオルガンの大家。かのJ.S.バッハがブクステフーデのオルガンを聴くためにはるばる旅をした、なんていう話を、子供の頃に伝記か何かで読んだことがあります。ブクステフーデについてはここに詳しく載っています。

 スキップ・ゼンペレオンハルトに師事した、気鋭のチェンバロ奏者だそうです。カプリッチョ・ストラヴァガンテとともに美しいWebサイトに詳しく載っています。

 パッサカリアとチャコーナはチェンバロの独奏です。低音が良く鳴る、豊かで深い音がするチェンバロです。大型(?)の楽器なのでしょうか。それとも録音のせいなのでしょうか。独特の音色に魅了されました。

 器楽が入るソナタの楽器編成は、解説がないのでわかりませんが、たとえば通奏低音にはチェロではなくてヴィオラ・ダ・ガンバを用いているように聴こえます。ヴィブラートのほとんどない、ガット弦が紡ぎ出す素朴なアンサンブルは、折り目正しい演奏でありながら、決して押し付けがましいところがなく、自然にゆったりと聴くことができます。

  当録音の単売    オルガン曲の全集    声楽作品集 
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その14

 ボッケリーニのチェロ協奏曲とシンフォニアが収録された、14枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

・ボッケリーニ:チェロ協奏曲第7番 ト長調 G480
・ボッケリーニ:シンフォニア 変ロ長調 Op21-5G497
・ボッケリーニ:チェロ協奏曲第10番ニ長調 G483
・ボッケリーニ:シンフォニア ニ短調 Op.12-4G506“悪魔の家”

チェロ・・・アンナー・ビルスマ
指揮とヴァイオリン・・・ジーン・ラモン
ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ

 またしても、ジャケットの記載に疑問が残ります。(上記の記載はHMVのホームページに乗っていたものです。) 3曲目、収録されているのはチェロ協奏曲なのですが、ジャケットには Sinfonia B-Dur/B flat Major, G.483 と書かれています。G.483だけは合っているのですが。。。

 それはともかく、ソリストもオケも、ノリの良い演奏です。ターフェルムジーク・バロック・オーケストラを最初に聴いたのはソニーから出ていたヴァイル指揮のモーツァルトの序曲集でしたが、弾けるような瑞々しい演奏に感動した記憶があります。それよりは少し大人しい印象もありますが、でも十分元気な演奏です。最後の曲、「悪魔の家」という題名もタダモノでもない曲がありますが、その最終楽章の荒れ狂うような激しく攻撃的な演奏は、大変刺激的です。

 ビルスマのテクニックも相変わらず冴えわたっています。華麗なるフィンガリングとボウイング、それにガット弦の素朴な音色、という一見相容れないような要素が融合した、一聴して判る、「ビルスマ節」が堪能できます。

   当録音の単売  チェロソナタもあります  弦楽五重奏もあります
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その13

ビーバーのレクイエムとステッファーニのスターバト・マーテルが収録された、13枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

・ハインリヒ・イグナツ・フランツ・ビーバー 15声のレクィエム イ長調
・アゴスティーノ・スッテファーニ スターバト・マーテル

指揮・・・グスタフ・レオンハルト
ソプラノ・・・マルタ・アルマハーノ
       ミーケ・ヴァン・デア・スロイス
テノール・・・ジョン・エルウィス
       マーク・バドモア
バリトン・・・フランス・ホイツ
バス・・・ハリー・ヴァン・デル・カンプ

オランダ・バッハ協会バロック・オーケストラ&合唱団

 ハインリヒ・イグナツ・フランツ・ビーバー(1644-1704)、アゴスティーノ・スッテファーニ(1653-1728)、ともにバッハ以前の作曲家です。ビーバーはヴァイオリンの技巧的な曲を多く書いていることで知られていますが、ステッファーニについてはあまり情報がありません

 前半のレクイエムですが、イ長調です。レクイエムなのに短調ではなく長調というのが意外で、実際聴いても結構明るい雰囲気だったりして、不思議です。15声というのはずいぶん声部が多い気がします。聴いて15声と判るわけもありませんが、合唱のパートは結構分厚い感じがします。4声くらいに分かれたパートのそれぞれがまた和音になっている、というような感じでしょうか。素人なのでその程度しか判りません。でも厚みがあってホール全体をホワッと充満させている雰囲気があります。

 でも、それよりも特徴的なのが金管楽器の活躍です。トランペットとトロンボーン(あるいはコルネットとサックバット?)が雄弁でいたるところで目立っています。ただ、活躍しているといっても決して刺激的になっていないのがこの演奏の良いところです。レオンハルトならではの品格のある演奏になっています。

 スターバト・マーテルの方は、レクイエムとうって変わって、物憂げな曲想です。全体的にゆっくりでしみじみしています。特に終曲なんかは、合唱の和音の移ろいをゆったりと楽しめます。

   当録音の単売    ビーバーの器楽曲 サヴァールによるレクイエム
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その12

 「アンナー・ビルスマ 17世紀ののチェロ」と題された、12枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

1. ジローラモ・フレスコバルディ カンツォーネ第16番 イ短調
2. ジローラモ・フレスコバルディ カンツォーネ第8番 ト短調
3. ジローラモ・フレスコバルディ カンツォーネ第15番 ヘ長調』
4. ドメニコ・ガブリエリ リチェルカール第5番 ハ長調
5. ドメニコ・ガブリエリ 2つのチェロのためのカノン ニ長調
6. ドメニコ・ガブリエリ リチェルカール第1番 ト短調
7. ドメニコ・ガブリエリ ソナタ ト短調
8. ドメニコ・ガブリエリ リチェルカール第4番 変ホ長調
9. ジュゼッペ・マリア・ヤッキーニ ソナタ ハ長調 Op.3-10
10. ドメニコ・ガブリエリ リチェルカール第2番 イ短調
11. ジュゼッペ・マリア・ヤッキーニ ソナタ イ短調 Op.1-8
12. ドメニコ・ガブリエリ リチェルカール第3番 ニ長調
13. ドメニコ・ガブリエリ ソナタ イ長調
14. ジョヴァンニ・バッティスタ・アントニーニ リチェルカール第3番ヘ長調
15. ジョヴァンニ・バッティスタ・アントニーニ リチェルカール第10番ト短調
16. ジュゼッペ・マリア・ヤッキーニ ソナタ ト長調 Op.3-9
17. ドメニコ・ガブリエリ リチェルカール第6番ト長調
18. ドメニコ・ガブリエリ リチェルカール第7番ニ短調
19. ジュゼッペ・マリア・ヤッキーニ ソナタ変ロ長調 Op.1-7

チェロ・・・アンナー・ビルスマ
チェンバロ・・・ボブ・ファン・アスペレン
第二チェロ・・・リデゥイ・シャイフェス

 ジャケットの表記にやや疑問を感じます。RicercarのはずのところがPicercarとかWicercarになっていたりします。また、第19曲は国内盤ではソナタ変ロ長調になっていますが、ジャケットには Gigue La Milordineと書いてあります。同じ曲なのでしょうか?

 さて、演奏の方ですが、まず、ビルスマのテクニックはやはり凄いです。古楽器だから技術的ハンディがあるのかな、などと思っていたら大間違いです。何だが逆のように聴こえます。つまり、速くて難しいパッセージを、むしろ現代楽器よりも楽々と、涼しく弾きこなしているのです。もちろん音程も正確、音色も均一です。

 テクニックに余裕があると表現の自由度が増して、解釈にも伸びやかさやが感じられます。ガブリエリのリチェルカーレは無伴奏チェロの曲で、単純に弾くと練習曲のようになってしまいますが、そうなっていないのが凄いところ。フレーズにうまく抑揚をつけて、「聴かせる」演奏に仕上げられるのは技術的に余裕があって、豊かな音楽性があるからこそできることなのだと思います。

当録音の単売   ソニーへの録音の集大成 ヴィヴァルディのソナタも
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その11

スペインのバロック(Barroco Espanol)と題した、11枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

・アントニオ・デ・リテレス Azis Galatea(1708)
・作者不詳(ca.1700) Ruede la Vola
・セバスチャン・ドゥローン Veneno es de amor la envidia(1711)
・セバスチャン・ドゥローン El impossible mayor en amor le venze Amor(1710)
・作者不詳(ca.1700) Discurso de ecos
・アントニオ・デ・リテレス Los Elementos
・作者不詳(ca.1700) Cancion Franzesa
・アントニオ・デ・リテレス:El estrago en la fineza o Jupiter y Semele(1718)
・作者不詳(ca.1700) Diferencias sobre la gayta

ソプラノ・・・マルタ・アルマハーノ
指揮とチェンバロ・・・エドゥアルト・ロペス・バンゾ
アル・アイレ・エスパノール

 予備知識はほぼ全くありませんでした。アントニオ・デ・リテレス(Antonio de Literes, 1673-1747)セバスティアン・ドゥローン(Sebastian Duron,1660-1716)ともにほとんど知らない作曲家でした。バロック時代のスペインでは重要な作曲家とのことです。

 50枚組みのこのセットはアルファベット順になっています。バッハの次になぜこれが?と思ったのですが、BarroccoといくCDのタイトルでこの順になったのですね。ちょっと強引な気もしましたが、ここらあたりで趣向を変えるのも良いと思いました。

 ドイツやイタリアのバロックに対して、スペインのバロックに期待するものはやはり異国情緒のようなものでしょうか。以前取り上げた、タブラトゥーラや、大昔に流行ったパニアグワのビリャンシーコなんかもそうでしたが、この手のタイトルのCDには、どうしても独特のスペインらしさ、というものを期待してしまいます。

 冒頭の曲はその期待を裏切らない響きでした。タブラトゥーラやパニアグワは中世やルネッサンス、こちらはバロックですので時代は異なりますが、大小の太鼓、リュート(ギター?)、カスタネット、とくれば、やはりいかにもスペイン、という雰囲気になります。バッハ漬けから解放されて、良い気分転換になりました。

 でも、このCDの魅力は、やはりソプラノのアルマハーノの歌唱でしょう。実に表情豊かで情熱的。テンポの速い曲では元気が良く弾むような歌い方ですが、ゆっくりした曲でも、強弱のつけ方やヴィブラートのつけ方が濃厚で、歌い手の感情が聴き手に迫ってくるような名唱です。

   当録音の単売   アルマハーノはこんな方 もう一枚スペインのバロック
    

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その10

J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲が収録された、10枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 BWV.1007~1012

無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調 BWV1009
無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008
無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV1012

チェロ・・・鈴木 秀美

 第6番はビルスマと同じく、5弦のチェロを使っています。譜面どおりの重音が演奏できるので、バッハが意図していた和音がより明瞭にわかる気がします。アルマンドは特にじっくりと丁寧に歌う演奏で、時間の経つのを忘れてしまうようなゆったりとした気分になれます。

 ところで、全曲のCD、大抵は2枚組なのですが、曲順がそれぞれで興味深いです。単純に1番から順に、というパターンが約半分。それ以外で主だったところでは、145236、126345といったところです。他にも、135246とか153426なんていうのもあります。共通点は最初は1番というところで、これをはずしている例がほぼないのが不思議です。ちなみにこの鈴木秀美さんの録音は145326と、どれとも微妙に違う曲順です。

 理由は良く知りません。音楽的な理由のほか、単に収録時間、レーベルあるいはプロデューサーの意向なんかもあるでしょう。では実際の演奏会ではどうでしょう。鈴木秀美さんが2005年に行った全曲演奏会は135、246、と2回に分けて行っていました。このCDとまた微妙に違います。奥が深い、あるいは摩訶不思議ともいえます。

 さて、私の好みといえば、1)123456と正攻法で聴く、2)365421、といったところでしょうか。この365421という順番、奇抜だけとなかなか面白いと我ながら気に入っているのですが、いかがでしょうか。

ビルスマ2回目の録音 鈴木さんのベートーヴェン  ハイドンの協奏曲集
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その9

J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲が収録された、9枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲 BWV.1007~1012

無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV1007
無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調 BWV1010
無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調 BWV1011

チェロ・・・鈴木 秀美

 このCDは昔、ほぼ発売と同時に購入して聴いていました。したがって今回の購入でダブって所有することとなりました。

 古楽器といえば昔はビルスマの演奏を聴くのが定番でした。鈴木秀美さんのこのCDは、DHMという古楽の第一級のレーベルから出てきたということと、その演奏の解釈が斬新だったことが鮮烈な印象を与えたことを良く覚えています。

 ガット弦の響きというのは、聴き方によっては線が細く、潤いのない音色にも感じます。でも実演での演奏会場ではまた違って聴こえるのが不思議です。実はビルスマと鈴木秀美さんの演奏、両方ともナマの演奏会でバッハの無伴奏を聴いたことがあります。弓で弦を擦って発音した後に、少し遅れて豊かな響きがホールにゆっくりと充満していくような感覚は独特のものでした。このCDもヘッドホンで聴くよりは、少し大きめのスピーカーで鳴らしながら少し離れて聴くと、より良い雰囲気で聴けるような気がしました。

 1枚目のCDには1、4、5番が収録されています。この演奏、3番のプレリュードの快速演奏がよく話題として取り上げられますが、4番のブーレもそれに劣らず、軽快な演奏です。スルスルと旋律が流れるような演奏は、大変爽快で、従来の演奏とは別の曲のように感じます。

当録音 2枚組です    師匠のビルスマの旧盤 鈴木秀美さん2回目の録音
   

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX その8

 J.S.バッハとヴィヴァルディのシンフォニア、組曲(序曲)、協奏曲が収録された、8枚目のCDを聴きました。曲目と演奏者は以下の通り。

・ヴィヴァルディ 歌劇『オリンピア」序曲
・J.S.バッハ 管弦楽組曲第4番BWV1069
・ヴィヴァルディ 弦楽のためのシンフォニアRV.158
・J.S.バッハ カンタータ第42番~シンフォニア
・ヴィヴァルディ 「調和の霊感」Op.3より4つのヴァイオリンための協奏曲
・J.S.バッハ 3つのヴァイオリンのための協奏曲BWV1064

指揮とヴァイオリン・・・トーマス・ヘンゲルブロック
フライブルク・バロック・オーケストラ

 バッハとヴィヴァルディの曲を組曲(序曲)、シンフォニア、協奏曲それぞれ1つずつ対比させて計6曲、という面白い企画のCDです。演奏者はDHMおなじみのヘンゲルブロックです。

 バッハとヴィヴァルディ、あるいはドイツとイタリア、という図式で、作曲様式を比較しながら、面白く、かつ興味深く楽しむことができました。こういう風に1曲ずつ交互に、なんていう聴き方は今までしたことがありませんでしたので。

 冒頭の「オリンピア」序曲の嵐のような鮮烈な演奏にはびっくりしました。MAK(ムジカ・アンティクヮ・ケルン)かと錯覚するような先鋭的な響きです。昨日までは自然体のロ短調ミサなどを聴いてきたので、目を覚めさせらたような感じです。一本とられました。

 その後は少し穏やかになりますが、全曲にわたって、軽快で躍動感のある、センスの良い演奏でした。バッハの管弦楽組曲の第4番はあえてトランペットのない版を使っていますので、第1番と似たような雰囲気になります。しかし、第1番にしろ、第4番にしろ、このころの曲のオーボエって弦楽器と同じでほとんど休む暇なく演奏しています。この曲を聴くとオーボエ奏者の体力をいつも心配してしまいます。昔の楽器は楽に吹くことができたのでしょうか。

当録音です。      ヘンデル、アルビノーニも C.P.Eバッハもあります
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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子供の頃からクラシック音楽を聴き始めて30年になります。職業は普通の会社員です。今はもっぱら自宅でDVDやBS放送で音楽鑑賞しています。

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