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ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX

50枚組みのCDです。HMVで予約受付中で、このところずっと売り上げチャートのトップでした。5000円ちょっとで変えてしまう、ということは1枚あたり100円ちょっと、ということで大変な激安CDということになると思います。私も早速注文してしまいました。

 きっと、これだけ売れるということはそのうち中古CDショップの店頭で並ぶ日もそう遠くはないでしょう。そのときは間違いなく1枚あたり100円を切っている訳ですから、凄い時代になったものです。

 レパートリーはバロック音楽中心、で中世・ルネッサンスものもいくつかあります。普段あまりバロックなどを聴かない人でも、この値段と内容なら飛びつくのは無理もありません。中古店に並ぶ前に買ったって損をした気持ちはしないでしょう。

 しかし、この中にはすでに持っているものもいくつかあります。鈴木秀美さんやビルスマのCDは昔1枚あたり2000円以上で買ったものばかりです。ちょっとむなしい気もします。数年前に大画面液晶テレビを買った人と似たような気持ちかもしれません。

 最大の問題は聴く時間を確保することです。少年時代からクラシックを聴き始めて中年おやじになった今、多少の出費は許容できるようになりましたが、音楽に没頭する時間はどんどん少なくなる一方。ゆっくり聴けるのは定年後?かもしれません。

どれくらいの重さなのだろうか
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

サントリーホール 夢のガラ・コンサート(1997)

 放映されたのは1997年でしたが、実際の演奏会は1996年だと思います。最近20周年を迎えたサントリーホールですが、10周年のときも盛大なガラコンサートが行われ、NHK-BSでその模様が放送されました。エアチェックしたビデオテープ(今はDVD-Rに移してしまいましたが)が手元にあります。曲目と演奏者の顔ぶれがなかなか興味深い演奏会でした。

 演奏順に列挙します。オケの演奏は、すべて秋山和慶さん指揮の東京交響楽団です。まず古田輝夫さん、横山勝也さんによる古典本曲「鹿の遠音」。次に、エンパイア・ブラスによるテレマンの「英雄的音楽」。そして、ヨー・ヨー・マと内田光子さんのシューベルト「アルペジョーネ・ソナタ」。日本のオケのコンサートマスター達で構成される「コンサートマスターズ」によるクライスラーの「美しきロスマリン」。ペイエのクラリネットによるモーツァルトの協奏曲の第2、3楽章。

 まだまだ続きます。ズーカーマン、中村紘子さん、堤剛さんによるベートーヴェンの三重協奏曲から第2、3楽章。アントンセンとマーシャルのトランペットとオルガンによる、バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」とマルティーニのトッカータ。ターリッヒSQによるヤナーチェクの「クロイツェル」。佐藤しのぶさんによるトスカ「歌に生き、恋に生き」。サヴァティーニによるボエーム「冷たい手」とオー・ソレ・ミオ。そして最後に全員でエルガーの威風堂々第1番。

 この中で最も印象に残っているのが、アルペジョーネソナタでした。ソニーのヨー・ヨー・マとフィリップスの内田光子さん、という組み合わせはCDではほぼありえないわけで、まさに一期一会の演奏でした。感情移入たっぷりの濃厚な解釈ですが、決して品が悪くならないところがさすがです。ひとつひとつの音に微妙な陰影がこめられた演奏で、CD化されていればマイスキー&アルゲリッチ盤を凌駕したかもしれません。こんな貴重な演奏が聴けるのもエアチェックの魅力だと思います。

アックスとの共演のCD  内田さんの歌曲の伴奏 内田さんのシューベルト
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

スティーブ・ライヒのディファレント・トレインズ

 現代音楽、ミニマル・ミュージックの作曲家、スティーブ・ライヒ(1936-)のディファレント・トレインという曲をBS-hiのハイビジョン・クラシック倶楽部で観ました。NHKでのスタジオでの収録であることのメリットが最大限生かされた、見ごたえのある映像になっていました。

 この曲は、現代音楽が得意な弦楽四重奏団であるクロノス・カルテットのために作曲されました。今回の演奏は、日本人の団体、ストリング・クヮルテット・アルコによるものでした。クロノスの個性的なイメージが定着しているこの曲に敢えて挑んだ意欲は素晴らしいと思います。

 メンバーは伊藤 亮太郎さん、双紙 正哉さん、柳瀬 省太さん、古川 展生さん。クラシック界では若手演奏家ということになりますが、一般的にはもうすぐ中年おやじ、という世代かもしれません。久々に見る、日本人の男4人の弦楽四重奏団です。自然と応援したくなる気持ちが沸いてきます。

 前半のシューマンの演奏がまず良かったです。久々に聴いた純度の高い演奏だったと思います。この団体が決してゲテモノ指向ではなく、しっかりとした実力を持っていることが判りました。そしてメインのライヒの曲。録音との多重演奏や、ライヒの肉声の挿入、それを弦楽器(主にヴィオラが大活躍)がなぞったりします。内容は第二次世界大戦前後のアメリカを題材にしていて、汽笛の音、汽車が線路を走る音が模倣される、というなんとも意味ありげな曲です。

 それにNHKのスタッフによる巧みな演出が加わります。肉声が発するところではオシロスコープの映像が出てきたり、せりふの英語表示をバックのスクリーンに映したり、演奏者の映像とダブらせたり、それを演奏とぴたっと同期させて、ひとつの映像作品に仕上がっていました。見逃した方のために、来月、BS2で再放送されます

 定番のクロノスの演奏  弦楽オーケストラ版    アルコのデビュー盤
    

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ブラームスのチェロソナタを聴く

 最近、アンナー・ビルスマのアニバーサリーボックスのCDを聴いています。ソニーから出ているもので、11枚組みで紙ケース入りで廉価です。それを私はディスクユニオンでさらに安く、4000円くらいで手に入れました。

 昨日、ブラームスのソナタを聴きました。ブラームスにはOp.38と99の2曲のチェロソナタがあります。短調と長調が1曲ずつどちらも名曲で、チェリストにとっては重要なレパートリーで名盤はたくさんあります。

 ビルスマのチェロはガット弦を使っていて、深みのある独特の音色が特徴です。ヴィブラートも押さえ気味なのですが、フレージングのとり方が新鮮だったりして、これはこれで結構楽しめました。

 ブラームスのソナタを聴いていつも大変だなと思うのはピアノとチェロの音量のバランスです。ピアノの音量はフォルテピアノの時代からどんどん進歩して、コンサート用グランドピアノなんかになりますと、大ホールの空間に音を充満させるのに十分なパワーがあります、

 一方チェロの方は、バロックからロマン派にかけて進歩はしてきましたが、ピアノほどでありません。
実演ではどうしてもチェロの音量が負けそうになることが多いです。そういう状況でも名演奏を残せるチェリストは少ないのではないでしょうか。

これは文句なしにすごい やはりパワーが必要    ビルスマの独特な味
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

五嶋みどり イン・ベルリン(1995)

 こういうタイトルのドキュメンタリー番組と演奏会映像が1995年にNHK-BSで放送されました。アバド指揮のバルリンフィルハーモニーの演奏会でチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を弾く、五嶋みどりさんに密着した映像作品です。

 放送は1995年3月ごろでしたので、実際演奏会が行われたのは1994年かも知れません。当時まだ23、4歳だったはずなのですが、貫禄すら感じさせる映像には感動しました。

 すでにデビューから10年以上が経過しているとはいえ、アバド、ベルリンフィルという世界最高の組み合わせに対しても堂々と自己主張をする五嶋みどりさんの姿を見て、欧米で第一線だ活躍する、というのはこういうことなんだ、と納得した次第です。

 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲という曲は、大オーケストラに小柄な女性ヴァイオリニストが敢然と立ち向かって、観客を圧倒するような名演奏をやってのける、という構図にぴったりとハマル名曲だと思います。昔見た映像で印象に残っているのは、諏訪内晶子さんのチャイコフスキーコンクールの本戦の映像。庄司紗矢香さんがサンクトペテルブルグフィルの来日演奏会で弾いたときの映像、それから先日のチャイコフスキーコンクールの神尾真由子さんなどです。

 五嶋みどりさんのこのドキュメンタリーを観て、もうひとつ感じたのは、ソリストって孤独なんだな、ということです、ベルリンフィルとのリハーサルが終わって、オケのメンバーが全員ステージから去った後、黙々と舞台で一人で練習する風景、また本番直前に控え室で、これも一人で黙々と編み物をしながら時間をつぶすとともに、気持ちを整えている姿などをみて、ソリストというのも大変な仕事なんだなと改めて感じました。

チャイコほかの協奏曲 これも堂々とした演奏   16歳の演奏とは思えない
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ショルティ&ベルリンフィルをWOWOWで観た(1994)

 昔、WOWOWではベルリンフィルの定期演奏会を放映していました。確か1991年ごろからだったと思います。当時私はこれにつられてWOWOWに加入してしまいました。いつの間にかベルリンフィルの演奏会は放送されなくなってしまいましたが、WOWOWには惰性でなんとなくずっと加入しっぱなしでいます。

 このころの音楽監督はアバドでしたが、客演指揮者の演奏会も結構たくさん放送されました。ハイティンク、ザンデルリング、ラトル、メータ、ムーティ、そして小澤征爾さんなどなど。来日演奏会などとは違ってマイナーな曲も演奏されたりして、大変興味深かったです。

 ショルティ指揮の演奏会が放映されたのは1994年のことでした。曲目はベートーヴェンの交響曲第2番とショスタコーヴィチの交響曲第5番。ショルティ、ベルリンフィル、ショスタコーヴィチという組み合わせに興味をそそられました。

 ショルティといえばシカゴ交響楽団の演奏が有名です。もやもやしたところがなく、鋭く、歯切れの良いサウンドが特徴です。このショルティの音楽性と、カラヤンに磨きぬかれたベルリンフィルの耽美的な音色がいったいどう融合するのか、といったところを楽しみにしながらテレビを見ていました。

 この演奏会では、ベルリンフィルはショルティの意図を200%反映させて、まるでシカゴ響のような鮮烈な音を鳴らしていました。スタッカートやアクセントが非常に明瞭で、鋭い切れ味のある演奏。ベルリンフィルは指揮者によってこれほどまでに表現を変えられるものなんだということがそのときの私にとっての発見で、このオケの表現力、適応力のダイナミックレンジの広さに感服してしまった記憶があります。

最晩年の共演(ライブ)  80歳でのミサ・ソレムニス いろんな指揮者で聴く
   

テーマ : クラシック
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蘇るロシアの魂~キーロフオペラの挑戦(1993)

 こういうタイトルのドキュメンタリー番組がNHKで放映されました。財政難に瀕していた、伝統あるキーロフオペラに西側から映像作品の製作のプロダクションが入って、ゲルギエフの元復興を遂げていく、というような内容でした。このころからゲルギエフの大躍進が始まることになります。

 旧ソ連時代にはこの歌劇場が非常に貧しい状態であったことがクローズアップされます。小道具や衣装が非常にみすぼらしいものを使っている様子が、裏方さんのコメントとともに映し出されます。たとえば、歌手にの顔につける付け髭につかう糊が入手できず、仕方なく紐で結んだりして工夫している様子が説明されたりします。

 サククトペテルブルグでさえこういう状況であったのなら、地方の歌劇場はもっと厳しかったんだと思います。そこに西側の資本が入りることによって伝統のオペラが息を吹き返し、高いレベルのオペラの映像作品を完成させていく、ということになります。

 取り上げられている演目はムソルグスキーのホヴァンチシナです。ロシア人がゲルギエフのこのオペラに対する熱い思いが語られるシーンも映し出されます。ピョートル大帝に造反した集団が最後には自決してしまう、というこのオペラにはロシアの人々には特別な思いがあるそうです。

 この番組を見て、ベルリンの壁が崩壊して東西の融合がより進んでいることを実感しました。その後、スペードの女王、ボリス・ゴドゥノフ、イーゴリ公、ルスランとリュドミラ、マゼッパ、修道院での結婚などが製作されていくことになります。キーロフ歌劇場の美しい内装なども堪能できる映像作品に仕上がっています。

ホヴァンシチナのCD     「戦争と平和」も貴重    バレエも魅力的 
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ウィーンフィル創立150周年記念コンサート 指揮はムーティ(1992)

 今年また来日が予定されている、ムーティとウィーンフィル。そういえば、ずっと昔、1975年にベームとウィーンフィルが来日したときも、ムーティが同行していました。そのムーティが1992年に振った創立150周年記念の演奏会はBSで放映されたので観た方も多いのではないかと思います。熱のこもった名演奏だったと思います。

 プログラムの選曲が憎いほど魅力的でした。5曲プロというところが変則的。協奏曲こそないものの、ベートーヴェンからラヴェルまで、ウィーンフィルの美しさを堪能できるプログラムだったと思います。

 まず、シューベルトの未完成。オーソドックスな堂々とした演奏でした。シューベルトといえばウィーンの作曲家というイメージがあります。

 2曲目はマーラーのリュッケルトの詩による5つの歌曲。独唱はクリスタ・ルートヴィヒ。彼女もウィーンフィルとの組み合わせが良く似合う歌手です。ベームとの数々の共演を想起させる歌唱でした。

 3曲目がベートーヴェンのコリオラン序曲。芯のある、力強いウィーンフィルの響き。ムーティの逞しい指揮ぶりの映像のせいか、格調高い立派な演奏に聴こえました。

 4曲目がメンデルスゾーンのイタリア。特に終楽章の熱狂ぶりは凄いです。指揮者も演奏者も何かに取り付かれたように熱くなっている、大興奮状態の演奏。当然聴くほうも熱くなります。

 最後はラヴェルのボレロ。これで盛り上がらないわけにはいきません。ムーティ得意のファリャやレスピーギなんかでも良かったかも知れませんが、万人受けする、という点ではやはりボレロかもしれません。

 こんな盛りだくさんのプログラム、またどこかでやって欲しいと思います。

 うーむ、廃盤ですか    2004のニューイヤー   モーツァルトもよし
  

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

マルティン・シュタットフェルトのピアノでバッハを聴く

 グールドの演奏を現代によみがえらせる試みというタイトルで昔書いた記事の続編です。過去の音源をサンプリングして自動ピアノの演奏させる、というこを書きましたが、もうひとつ、今注目されている若いピアニスト、マルティン・シュタットフェルトを聴く、という選択肢があります。

 1980年生まれ、2002年にバッハ・コンクールを最年少で優勝、という華々しい肩書きを持っています。風貌も色白で、スタイル良し、人気が出そうな条件がそろっています。

 昨年、来日した時の演奏の模様がBS-hiで放映されました。時間の都合上、全曲ではなかったですが、バッハのゴールドベルク変奏曲が流れました。いろんな点でグールドの再来を想起させる演奏だったと思います。

 テンポ設定やペダルの使い方、アーティキュレーションなど、明らかにグールドの影響を受けたものだということがすぐにわかります。それから、観て気づくのが演奏するときの姿勢です。座面の低い椅子に座って腕を低くして演奏する様子は、昔レコードのジャケットなどで見たグールドの写真とよく似ています。グールドの再来などと言われる理由が良くわかります。

 ただ、彼も一人の芸術家である以上、単にグールドのコピーだけで終わろうとはしていません。メロディーをオクターブ上げて演奏するなど、グールド演奏にはなかった独自の工夫も盛り込まれています。

 しかし、私から見ると、グールドに似せて弾くこと自体十分驚嘆に値することだと思います。あの超絶的なテクニックが必要な演奏スタイルに挑戦したということに拍手を送りたいです。それから、彼の演奏する姿が見たい方は、BS2での再放送があります。

 グールドを超えた!? 爽やかなイタリア協奏曲 バッハとシューマン
  

テーマ : クラシック
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パブロ・カザルスの全盛期の録音を聴く

 演奏の著作権というのは50年で切れるのだそうです。ということは1950年代以前の録音というのは全部著作権フリーになっているということなのでしょうか。

 そういう古い録音のCDが100円ショップや駅前の露店で売られていたりします。また、著作権フリーとかパブリック・ドメインといって無料でダウンロードできるサイトなんかもあります。

 安く手に入るということは良いことだと思いますが、どんなに芸術的価値が高くても古くなれば無料、というのはなんとなく不思議な気がします。でもよくよく考えれば作曲者の著作権はクラシックの場合とっくに消滅しているわけで、バッハやモーツァルトの曲を我々が当たり前のように自由に演奏できるということ似ているのかもしれません。

 というわけでカザルスの名演奏の数々です。チェロの神様ともいえる存在で、近代チェロ奏法の創始者ともいえる演奏家です。指揮者としても活動していましたが、チェロの演奏歴も長く、SP録音からステレオ録音までたくさんの録音が残されています。

 音質からいえばステレオ録音なのでしょうが、演奏の技術レベルを考えると、彼の真価が発揮されている1930年代くらいのものを聴くほうが良いと思います。モノラルであることのハンディを乗り越えて聴くものを圧倒する力強さが感じられます。

 例えば、あまりにも有名なバッハの無伴奏組曲全曲やホルショフスキーとのベートーヴェンのチェロソナタ(ルドルフ・ゼルキンとのものではなく、古いほうです)、ドヴォルザークやエルガーのチェロ協奏曲などはやはり不滅の名盤といえると思います。

 このあたりの音源が、今は無料手に入ってしまうわけです。著作権が切れたということは、ある意味人類共通の財産になった、という風に考えるべきなのでしょうか。

ベートーヴェンのソナタ ドヴォルザークの協奏曲  デュプレもいいけれど
   

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J.S.バッハのヨハネ受難曲の初演バージョンの復元演奏

 昨日BS-hiで放送されたベルリンフィル特集は無事録画しました。7時間の放映でしたので、とりあえず、録っただけです。部分的に飛ばして観ただけで、まだちゃんと観ていません。 

 さて、BSばかりでなく、地上波のNHKでも見逃せないクラシック音楽の番組があります。一般的にはN響アワーが有名です。ただ、私にとっては1時間という放映時間が中途半端に感じることもあって、あまり観ていません。注目しているのは金曜の夜の芸術劇場です。

 本日の放映はバッハのヨハネ受難曲です。プログラムの解説の概略は以下の通り。「同作は初演時のスコアが残されておらず、大幅な改訂が繰り返され、初演時のバッハの作曲意図を読み取るのは難しくなっていた。(中略)今回の演奏は初演バージョンの復元として注目を集めた。」

 今年の2/25に紀尾井ホールで収録されたばかりの新しい映像です。指揮はヨス・ファン・フェルトホーヴェン、演奏はオランダ・バッハ教会のオケと合唱団。ソリストも一流どころが揃っています。

 この芸術劇場という番組のプログラムはBS-hiのウィークエンドシアターよりも先行して放送されることが多いです。傾向として、地上波→BS-hi→BS2の順番、というところでしょうか。したがって地上デジタルが一番ホットな情報といういことになります。そのうちBSでもやると思います。

従来の代表的名演奏    ガーディナーの秀演  合唱が美しいコルボの演奏 
  

テーマ : クラシック
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クラヴィコード 独特の音色の魅力

 鍵盤楽器といえばまずピアノ。バロック時代はチェンバロです。古楽器で古典派の音楽を演奏するときなどはフォルテピアノが使われます。ハープシコードやクラヴサンなんでいうのもありますが、チェンバロと同じと考えてよいでしょう。これらのどれでもない楽器がクラヴィコードです。

 なんともいえない独特の音色がします。CDでしか聴いたことがないのですが、多分音量はすごく小さいはずです。ギター、あるいはリュート、あるいは琴の弦を鍵盤で弾いたような音、というのもちょっと違う感じがします。なんとも表現が難しいですが、わびさび的?というような(これもあまり適切ではないですが)質素な響きには不思議な魅力があります。

 Webでいろいろ調べてみると、形状は結構コンパクトで、家庭で用いられるのに適した大きさだったということがわかります。多分、持ち運びなんかもそれなりに楽にできたのではないでしょうか。

 現代の製品にたとえると、ミニコンポ、ノートパソコンなどのようなものでしょうか。つまり、メインではなくサブとして使うパーソナルな楽器という位置づけだとしたら、なかなか面白い使い方ができたのではないかと思います。例えばちょっと外に持っていって弾いてみるとか。

 音楽史の専門家からは怒られるかも知れませんが、そんな勝手な想像をしながらこういう楽器のCDを気楽に聴くもの面白いと思っています。

ハイドンもなかなかいける ルネサンスものもある もちろんバッハもいいです
  

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前古典派の交響曲を聴く アーベル、J.C.バッハ、シュターミッツなど

 バッハはバロック音楽、モーツァルトは古典派。その間は前古典派と言われていますが、演奏会などで取り上げられることはほとんどありません。でもCDはいろいろ出ているので、いくつか聴いてみました。

 カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1783)。ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者としても有名だそうです。交響曲集のCDがいくつかあります。急-緩-急の3楽章形式ですので、ハイドンによる交響曲の様式が確立される前の曲です。初期のモーツァルトの交響曲をさらに単純化した耳あたりの良い曲です。

 J.C.バッハ(1735-1782)。少年時代のモーツァルトが影響を受けた作曲家と言われています。何の変哲もなさそうな曲想のところどころにハットするような魅力が感じられ、心地よく聴くことができます。

 J.シュターミッツ(1717-1757)。弦楽器主体の曲ですが、アレグロの楽章なんかは結構推進力があって力強さも感じられます。

 もちろん、そのほかにもいろんな作曲家がいます。廉価で手に入るCDがあれば、マーラーやブルックナーの口直しや、日ごろの疲れを取るために少しずつ聴いていこうと思っています。

アーベルの交響曲集   J.C.バッハの交響曲集  シュターミッツの交響曲集 
  

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ショパンのピアノ協奏曲を室内楽風に聴く

 3/21(金)のハイビジョンクラシック倶楽部で放映される曲目の紹介です。「ショパンを19世紀サロンの響きで」というタイトルです。

 再放送ですので、すでにご覧になった方も多いと思いますが、メインの曲はピアノ協奏曲第1番の弦楽五重奏版です。ピアノもコンサート用のグランドピアノではなくてフォルテピアノになっています。19世紀はもちろんCDなどの録音技術がない時代。こうやって家庭で流行の名曲を楽しむ習慣があったのだと思います。

 編成が違うとずいぶん印象が違いますね。大ホールで聴く壮大なスケールなどは感じられない代わりに、等身大で、聴衆と同じ目線で演奏しているような親近感があります。

 ただ、演奏者には相当のプレッシャーがあると思います。各パートが丸裸になって生の音が聞こえてきますし、聴衆はオケ版の響きが記憶に焼きついているので、頭の中で無意識のうちにそれと比較しながら聴いてしまうことになります。演奏者には、どうしてもショボく聴こえてしまうというハンディを背負いつつ敢えて挑戦する、という勇気も必要なのではないでしょうか。

 こういう試みは、ベートーヴェンの交響曲の室内楽版をはじめとして、ピアノ連弾版や管楽合奏版など、最近ではいろんなCDが出てきました。私は編曲者が結構好きなので、これからもいろいろ聴いてみようと思います。

放映と同メンバーのCD 比較のために普通の 少し小さめのオケでの演奏
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テーマ : クラシック
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カラヤンが残したハイビジョン映像

 来月のBS-hiのクラシック・ウィークエンド・シアターはカラヤン特集です。カラヤン生誕100年を記念した番組やCD、DVDの発売もだんだんと盛り上がってきました。録音、録画に執着したカラヤンだからこそ、こうやって今、盛り上がることができるのだと思います。

 BS-hiの番組案内には以下のような記述があります。「カラヤンはその演奏の多くを、35ミリフィルムに記録した。 今回初めて、遺されたフィルムのいくつかをハイビジョン化。 フィルムが本来持っていた生々しい演奏の実像をハイビジョンで余すところなく伝える(番組案内からの引用)。 」 そう、これは私がひそかに待ち望んでいたものでした。

 カラヤンがビデオ映像ではなく、フィルム映像にこだわっていたというのは生前から知っていました。
まだ、ハイビジョンなどがない時代です。ビデオで収録したSD画質の限界を熟知していて、敢えてフィルムで残す、というのはまさに先見の明があった思います。単にビデオを撮るというのではなく、映画をつくるのと同じ感覚だったのかもしれません。

 4/5の「まるごとカラヤン」という番組では往年の名演奏がハイビジョン映像で楽しめそうです。一番注目しているのは1960年のばらの騎士です。これは時代的にフィルム映像でしかありえなかったものかもしれませんが。

 これがハイビジョンで   何度も録音した悲愴   ブラームスの1番
   

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チョン・ミョンフン&N響のブルックナーとマーラー明日から放映

明日から2日間、BS-hiでN響の定期演奏会が放映されます。。指揮はチョン・ミョンフン。2回の演奏会のメインはそれぞれブルックナーの第7番とマーラーの第9番という、超重量級のプログラムです。

 すでにあちこちのブログで取り上げられているようですが、私は相変わらず聴きにいっていないので放映を待っているという状況です。部分的にはすでにN響アワーで放映されているのですが、やはり全部通して聴きたいのでわざと見ないでいます。

 チョン・ミョンフンといえば、躍動感のあるスタイリッシュな演奏のイメージが私にはあります。最初に聴いたのは、NHK-FMで、確かザールブリュッケン放送交響楽団を振ったドヴォルザークの交響曲第6番でした。きりっと引き締まったアンサンブルで、もやもやとしたところがなく、特に終楽章なんかは速いテンポで、かつ一糸乱れぬアンサンブルで突進していくような演奏に興奮した記憶があります。

 最近では東京フィルとの演奏をよく聴いています。プロコフィエフのロメジュリやショスタコの第5番などはわくわくするような演奏でした。

 ブル7とマラ9はどちらも名演が多く、うるさがたの音楽ファンが多い曲目です。久しぶりのN響定期への客演で、堂々と正攻法で挑むチョン・ミョンフンの挑戦に期待しています。

ドボ6っていい曲ですね  この人を知るためには  難解な曲も得意です
   

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弦楽三重奏の楽しみ ベートーヴェン編

 弦楽四重奏はヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1という編成。ハイドンにより確立され、その後、たくさんの作曲家の名曲が生まれました。室内楽のなかでも人気ナンバー1の編成と思います。

 これに少し楽器が増えた、5重奏、6重奏にも名曲が多いです。弦楽四重奏に何をプラスするのか。
チェロだったり、ヴィオラだったり、クラリネットだったりとさまざまな選択肢があり、作るほうも聴くほうも楽しみはつきません。

 では1つ減らしたらどうなるか。弦楽三重奏です。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが一本ずつという編成。これには名曲が少ないです。弦楽四重奏に比べて和音は薄くなりがちですし、演奏者もそれぞれメロディーをやったり対旋律をやったり、伴奏をやったりと大忙しです。どうしても不自由さ、不完全さのイメージがつきまといます。

 バロック時代にはトリオ・ソナタという編成がありますが、これは旋律楽器が2つ、伴奏楽器が一つ、しかも伴奏楽器は通奏低音といってチェロとチェンバロがセットになっているのが普通で、弦楽三重奏とはちょっと違います。

 少ない中でも有名なのはモーツァルトのK.563。さすが天才モーツァルトだけあって、いい曲を書いています。楽器が少なくなったことを、かえって音楽の純度を高める方向にもっていくことができている、稀有の名曲だと思います。

 私が気に入っているのがベートーヴェンの弦楽三重奏曲。それもOp.9の3曲です。作品番号が9ということは、弦楽四重奏曲の第1番よりも前に作曲されたことになるのですが、後のベートーヴェン中期、後期の四重奏曲を予感させる、密度の濃い作品です。特にOp.9-3は、短調で書かれていて、鬼気迫るシリアスな曲で、室内楽=娯楽音楽という概念をすでに超えている作品だと思います。世の中でいまひとつ人気がないのですが残念ですが、隠れた名盤もあります。

ロストロほか豪華メンバー ラルキブデッリの熱演  グリュミオーの名盤
  

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スメタナ四重奏団さよなら公演 アンコールのドヴォルザーク(1988)

 ソウルオリンピックが行われた1988年、20世紀の最高の弦楽四重奏団のひとつ、スメタナ四重奏団の引退ツアーが行われ、日本でも演奏会が行われました。

 曲目はハイドン、ヤナーチェク、スメタナといった、十八番のプログラム。もう全盛期の完璧さはなく、やや枯れた感じの独特の音色が、それはそれでなんともいえない味があって、心にしみる演奏会でした。

 私はこの演奏会をテレビで観ていました。ステージ上には花がたくさん飾れていて、いかにも「さよなら公演」という雰囲気。そこで演奏される「クロイツェル」や「わが生涯より」は、さわりを聴いただけでわかってしまう独特の「スメタナ節」なようなものがあって、これがもう聴けなくなってしまうのか、という感慨でいっぱいでした。

 そしてアンコールで演奏されたドヴォルザークの「アメリカ」の第2楽章が実に感動的でした。本人達はもう何百回となく弾いている曲だと思います。もう自分達がこうやって弾くのが最後なんだ、という思いが伝わってくるようなしみじみとした演奏でした。

 ゆっくりとしたテンポで、ひとつひとつの音を噛みしめるような演奏。そして最後の一音が終わったとき、そっと目を閉じて余韻を味わうチェロのコホウトの姿がアップで映し出されました。しばしの沈黙のあと、湧き上がる拍手。なんとも感動的でした。

 それから20年後、北京オリンピックが行われる今年、今度はアルバンベルク四重奏団が引退記念のワールドツアーを行います。どんな演奏になるのでしょうか。

引退コンサートの映像   十八番のスメタナ スークが加わった五重奏
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夢の音楽堂 ベルリンフィル 3/20(木) 7時間 放送予定

 1週間先の話ですが、ベルリンフィルのハイビジョン映像を特集した7時間という長時間番組がBS-hiで放映されます。13:00~20:00だそうです。それまでにDVDレコーダーの空き容量を確保しなくては。

 放送予定の曲目は、まず、ラトル指揮の展覧会の絵。この前のジルヴェスターコンサートのものでしょうか。それから、フルトヴェングラー指揮のティルオイレンシュピーゲル。指揮棒が動きが複雑で打点がほとんど判らないような伝説的な指揮ぶりが見られる、昔見たあの白黒映像だと思うのですが、フィルムからハイビジョン映像化されたとのことで、どれくらい画質がよくなったかが見ものです。

 カラヤン指揮のブラームスの4番の第4楽章。これはどの映像でしょうか?見たことないかもしれません。

 ザンデルリンクのショスタコーヴィチ第8番。これは昔VHSに録りました。1997年のことでした。ハイビジョンでの再放送はありがたいです。伝説的名演です。

 アバド指揮のヴェルディのレクイエムからリ・ベラメ。これも昔録ったかもしれません。もちろんそのときは全曲が放送されました。

 ヴァント指揮のブルックナー9番。私が敢えて言うまでもなく、ベルリンフィルを指揮したヴァントの晩年のブルックナーはどれも素晴らしいと思います。

 再放送でないのがチャイコフスキーの悲愴。指揮は小澤征爾さんです。カラヤン生誕100年の記念演奏会の映像とのことです。

 元ベルリンフィルの土屋邦雄さんがゲストとして登場します。司会はおなじみ高橋美鈴さん。クラシックの番組にはやはりこの人です。好感が持てます。それから作曲家の吉松隆さんがゲストです。

ヴァントのブルックナー  フルヴェンのCDはこれ これはベルリン響です  
  

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フランツ・リスト室内管弦楽団のオール・ハンガリー・プログラム(1990)

 昨日に引き続き、古い録画の話題です。1990年に放映された、フランツ・リスト室内管弦楽団の演奏会です。「管弦楽団」といっても、管楽器はいなくて弦楽合奏団の演奏会です。

 この団体は指揮者を置かず、コンマスのヤーノシュ・ローラがリードしています。しかし、果たして「リード」することが必要なのか、と思うくらい全員の意思が統一されているところにこの団体のすごさがあります。単に練習を積み重ねて仕上がったアンサンブルを超えた何かがあります。

 1990年の演奏会のプログラムは順不同で、リストのハンガリー狂詩曲第2番、ブラームスのハンガリー舞曲のいくつか。そして、バルトークのディヴェルティメント、ルーマニア民俗舞曲。そのほかにはヴェイネルの小品。アンコールはベルリオーズのラコッツィ行進曲。ディヴェルティメント以外はすべて弦楽合奏用に編曲されたものです。

 これらの曲にはしばしば民謡が引用されます。民謡というのはどの国のものでもそうですが、五線譜にかけないような微妙なテンポやリズムの変化があります。西洋音楽の演奏者は、ともするとそれを一生懸命分析して、言葉や理論で表現し、合理的練習を積み重ねながらアンサンブルを仕上げていこうとします。

 しかし彼らの演奏はそいうものとは全く違います。各自が自分の体内から自然ににじみ出てきたリズム感やテンポ感で楽器を弾いています。相当大胆なアゴーギクなんかもつけているのですが、結果として全員がぴたっと合っていて一糸乱れぬアンサンブルになっています。でも誰かが誰かに合わせようとしているそぶりがありません。平然と自信満々に弾いているのです。

 このようにして醸し出される、他には真似できない濃厚な民族臭のようなものが、この団体の魅力だと思います。

お得意のバルトーク なぜか協奏曲伴奏が多い ペレーニとのハイドン
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テーマ : クラシック
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N響とサヴァリッシュ 室内楽の夕べ(1986)

 今は引退してしまったウォルフガング・サヴァリッシュは、昔よくN響団員と室内楽の演奏会を開いていました。彼はは指揮者であるとともにピアノの腕前も相当なものでしたので、サヴァリッシュとN響の室内楽の夕べと題して、ピアノを含む室内楽を演奏する、というプログラムになっていました。

 1986年に行われた室内楽演奏会のVHSテープが手元にありました。まず、選曲が面白いです。
当然、ピアノはすべてサヴァリッシュ。最初がスメタナのピアノ三重奏曲ト短調作品15。ヴァイオリンは徳永二男さん、チェロは木越洋さん。特に木越さんの若々しさと豪快な弓さばきは見ていて気持ちがいいです。

 次にダリウス・ミヨーの作品で、フルートとオーボエとクラリネットとピアノのためのソナタ。フルートは小出信也さん、オーボエは北島章さん、クラリネットは横川晴児さん。皆さん若々しいのは当然として、サヴァリッシュのピアノの音色が、すかさずフランス風になっているのはさすがです。

 最後にブラームスのピアノ五重奏曲。徳永二男さん、山口裕之さん、菅沼準二さん、徳永兼一郎さん。卓越したピアノの技術と威厳が全体を支配していて、それに負けじと必死に演奏する弦楽器奏者の熱気が伝わってくるような充実した演奏になっていました。

 こういう演奏会はピアノは出ずっぱりなわけですから、ピアニストにとってはかなり重量級のプログラムといえます。それを指揮者業の傍らにやるわけですから大したものです。今のN響の指揮者であるアシュケナージとN響団員の室内楽なんていうのはないのでしょうか。

歌曲の伴奏もあります  シューベルトの鱒   堤剛とのブラームス
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J.ウィリアムズの「スター・ウォーズ」の同曲異演盤を聴く

J.ウィリアムズの映画音楽は、いわゆるクラシックのオーケストラと同じ編成で演奏できるものが多いです。古いところでは、未知との遭遇、スター・ウォーズ、スーパーマンなんかが有名です。昔、本人がボストン・ポップス・オーケストラを率いて来日公演したときに、自作の曲だけをあつめてコンサートを行ったこともありました。

 ですから、アンコール・ピースや、いわゆるポップス・クラシックのコンサートのレパートリーとしてよく取り上げられています。だだし、決して技術的には簡単な曲ではなく、オケのレベルも結構高くないとサマになりません。アマオケなんかがやると実は相当大変なのではないでしょうか。

 さて、最も有名なのは何といっても「スター・ウォーズ」でしょう。これは組曲の形式のバージョンがあって、いろいいろな指揮者の演奏がありあます。したがって、同曲異演盤を聴き比べる、というクラシック音楽の楽しみ方がこの曲にも適用できるというわけです。

 指揮者やオケがちがうと、当然ですが、テンポやリタルダンド、音色、楽器間のバランス、各パートの技量などが違っていて、モノによってはサントラ盤よりカッコいいように思えるものもあります。

 昔、第1作(第4作というべきか)がはやった1970年代の後半に、メータ指揮ロサンゼルスフィルのLPを買って聴いたことがありました。オリジナルは作曲者が指揮したロンドン交響楽団のものでしがた、メータの演奏の方が出来がよいのでは、と思ったのが懐かしいです。今はもっといろいろなCDが出ていて、聴き比べも結構楽しめます。

自演だがサントラとは別物 昔聴いたメータの演奏 もうクラシックの仲間入り   
  

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マルコム・アーノルドの協奏曲ほかを聴く

 イギリスの作曲家。1926年生まれ、2006年没。現代の作曲家ですが、いわゆる現代音楽の作曲家ではありません。ロマン派、近代の感覚で親しみを持って聴くことができます。映画「戦場にかける橋」の音楽を担当したことでも知られています。最近、協奏曲と管弦楽曲のいくつかを聴きました。

 まずは、2台3手のためのピアノ協奏曲。右手しかつかうことのできなくなったピアニストとその奥さんで一緒に弾くために作曲されたそうです。派手なオーケストレーションで、深刻な雰囲気だったかと思うと、いきなりジャズっぽいノリに変化、シリアスとカジュアルが交錯して、一度に何曲も聴いた気持ちになります。なかなかサービス精神満点の曲です。

 次にギター協奏曲。世の中にギター協奏曲自体が少ないことから考えると、ギタリストにとっては重要なレパートリーだと思います。これも不思議な曲想。叙情的な物憂げな印象だったかと思うと、突然映画音楽風の優しいメロディーがでてきたりします。ギターソロの見せ場が随所に作られています。

 序曲集から、「大大序曲(A Grand Grand Overture)」。なんと電気掃除機が楽器のひとつとして登場します。楽器といっても効果音のようなものです。8分くらいの曲なのですが、途中で電気掃除機のカデンツァのようなところがあります。最後はオルガンや鐘まで入って壮大なフィナーレとなります。

 自身がトランペット奏者であったこともあり、ダイナミックな曲が多いです。一方で民謡やジャズの引用もあり、割と気楽に聴ける曲も多いです。だだ、9曲ある交響曲の中にはかなり重苦しい深刻なものもあり、私にとって、いろんな意味で興味が沸く作曲家です。

2台3手のための協奏曲 ギター界では割と有名 電気掃除機は楽器なのか?
  

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名曲1番違い(1) サン=サーンスの交響曲第1番、第2番

 サン=サーンスの交響曲は第3番が有名です。「オルガン付き」というやつです。これまでいろんな演奏を聴いてきました。デラークレーベルから出ていた、オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団の演奏はLP時代からよく聴いていました。

 でも第3番というからには、第1番、第2番があるはず。どんな曲なんだろう、と思っていながら、いつか聴こうと思いつつ、ずっとほったらかしにしていました。先日、ようやく重い腰を上げて、マルティノン指揮で交響曲全曲が入ったCDを手に入れて、ぼちぼち聴き始めました。

 サン=サーンスには習作や未完のものなども含めると7曲くらいあるみたいです。知りませんでした。CDには5曲入っていました。交響曲イ長調、第1番、第2番、交響曲「ローマ」、第3番です。

 最初のイ長調の交響曲は、習作という感じで、モーツアルトっぽい、いかにも古典派の様式をなぞったような曲です。でも嫌味のない、素直な曲です。

 さて、第1、2番ですが、派手さはないけれど、なかなか心地よい曲だと思いました。様式的には、敢えていうならば、メンデルスゾーンなんかに近い雰囲気かもしれません。ただし、ハッとするような魅力があるわけではなく、当然ながら第3番が持っている壮麗さや奥深さはありません。出来が違いすぎるといってしまえばそれまでです。でも闇に葬ってしまうにはちょっともったいないかなと思いました。オケの定期演奏会などで取り上げられるかどうかは微妙なところだとは思いますが。

昔からある名盤です   協奏曲も入ってお得   第3番の名盤はこのへん?
  

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アバドのバッハ ブランデンブルク協奏曲 3/8 放映予定

 明日、3/8(土)、BS-hiで放映予定です。ハイビジョン・ウィークエンドシアターという番組ですが、今月はアバド特集です。最近のルツェルン音楽祭の映像が主ですが、アバドとバッハという組み合わせは珍しいです。ブランデンブルク協奏曲は昔、たしかミラノ・スカラ座のオケとの録音があったと思いますが、ずいぶん昔のものだったと思います。

 ブランデンブルク協奏曲は曲ごとに編成がすべて違う、ユニークな曲集です。全曲演奏というのはバラエティに富んでいて聴く方にとって大変楽しいものです。人数が多かったり少なかったり、曲想も合奏協奏曲風、独奏協奏曲風、室内楽風、トリオソナタ風など、実に多彩で、6曲通しても音楽的にも視覚的にも飽きることはありません。

 全曲演奏会をやるときにどの曲順で演奏するかというのが、演奏者によっていろいろと流儀があって面白いです。第6番が比較的地味ですので、素直に番号順で演奏するケースは少ないのではないかと思います。今度放映されるアバドの演奏会は135642の順です。金管楽器が入る編成多い曲を最初と最後にもってくるという趣向です。(私の好みでは第5番を最後の持ってくるなんていうものよさそうな気がします)。

 ただ、演奏する側(主催者側)の苦労もあると思います。ます、出演者の効率が大変悪いです。つまり、全6曲の演奏会で1曲しか出番のない奏者がたくさんいます。第1番ではホルン2人とオーボエ2人(第1番はオーボエ3人ですがそのうち一人は第2番での出番があります)、第2番ではトランペット、第4番ではリコーダー1人(第4番はリコーダー2本ですが、一人は第2番でも出番があります)、第5番ではフルート、第6番ではヴィオラ・ダ・ガンバが2人。

 これらの方達が一晩の演奏会で1曲しか出番がないことになります。ですから、全曲演奏会というのはとても贅沢なものだと思います。

うーむ、廃盤ですか    現代楽器で豪華ソリスト 日本勢も頑張っている
  

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若き巨匠達の競演 メンデルスゾーンの八重奏曲(1989)

 サントリーホールで行われた室内楽の演奏会がテレビで放映されました。メインの曲はメンデルスゾーンの八重奏曲。メンバーがすごかったです。ヤン・ウク・キム、古澤巌、漆原啓子、松原勝也(以上、Vn)、今井信子、豊嶋泰嗣(以上Va)、堤剛、ヨー・ヨー・マ(以上Vc)。多分二度とこんなメンバーがあつまることはないのでは、と思えるような顔合わせです。

 一人一人がソリストですから、こんな方たぢが8人でアンサンブルがまとまるんだろうかと心配しましたが、まったくの杞憂でした。アンサンブルは完璧に仕上がった上で、いい意味で手に汗握るエキサイティングな演奏でした。メンデルスゾーンの八重筝曲でこんなに興奮したことは後にも先にもありません。

 この曲は弦楽四重奏曲がちょうど2セット必要なのですが、アンサンブルはともかく、音量のバランスをとるのがとても難しい曲だと思います。皆が自己を主張すると、ただの騒がしい音符が多いだけの曲になってしまいます。全員が、自分の役割を正しく理解して出るところは出て、譲るところは譲る、という音楽的センスがあって初めていい演奏になるような気がします。

 このときの演奏は、それが絶妙にはまっていました。第一楽章の出しのやわらかい感じや、スケルツォの軽くはねる感じがうまく表現されている一方で、終楽章ではお互いがいい意味で刺激しあいながら、おおきなうねりをつくって全員が一丸となって盛り上がって、壮大なフィナーレになっていました。
ステージでお互いの音楽に刺激をうけながら、だんだんテンションが上がっていくような演奏でした。

 さらにそれを楽しみながらやっているのが映像から判ります。ヨー・ヨー・マなんかは他の人のフレーズを微笑みながら眺めつつ、その次に自分が同表現するかをその場で考えて、リアルタイムでフィードバックをかけながら演奏しているようにすら見えます。技術的に音楽的にも余裕綽々で演奏できているということなのだと思います。

これも結構興奮します  往年の名盤ですね  緻密なアンサンブル
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ベルティーニ&N響のマーラー交響曲第3番(1987)

 まだ、そんなに有名になる前にN響を客演したベルティーニが振ったマーラーの交響曲第3番は日本の音楽ファンに深い感銘を与えた名演だったと思います。1987年のことでした。

 多分NHK教育テレビで放送されたはずですが、残念ながら私の録画コレクションには残っていません。そのかわり、年末に放送された「音楽ハイライト」という番組を録画したVHSテープがあり、その中で第1楽章の一部分だけを観ることができます。

 ベルティーニの指揮は、観ていて実に明快です。バーンスタインやゲルギエフのようなカリスマ的な指揮振りとは対極的なところにある、まさに職人芸的な指揮と言える思います。

 マーラーの交響曲はテンポ変化が激しく、作曲者の指示が細かく書かれています。ブレーキをかけたり急加速したりの連続で、指揮者の意図をオケの楽員が十二分に把握して、アンサンブルを破綻させずにしっかりとついて行くのは、至難の業だと思います。特に一期一会のライブではなおさらです。

 その後にベルティーニが残したマーラーの名演の数々は改めていうまでもありませんが、1987年にN響を振ったときのベルティーニの指揮も非常に気合の入ったものでした。指揮姿から読み取れるテンポやダイナミックスの情報量がすごく多くて、オケに自分の意図を伝えようとする熱意がひしひしと感じられます。

 たとえばテンポの揺らし方がなんかもきちんと分割されて振られていて、どういう風に演奏したいのがが明瞭にわかるような指揮に見えました。8本ホルンが一つの楽器のように音の塊をつくって微妙にテンポの揺れをなぞっていくところなんがはゾクゾクするほどぴたっと決まっています。また金管が合奏するところでの、背筋がピンと伸びて、きりっと引き締まった響きや、輪郭の彫りが深く力強い低弦など、オケの方もベルティーニの情熱が乗り移ったかのような熱演になっています。実演を聴けた方がうらやましいです。

全集がこの値段なんて!晩年の都響との8番 日本での最後の演奏
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ピアノ編曲で聴く ベートーヴェンの交響曲

 昨日にひきつづき、編曲ものの話題です。実は私はクラシック音楽の編曲ものを聴くのが大変好きです。クラシックの原則は原典指向なので、編曲モノ好きというのは邪道なのかもしれませんが。

 編曲のまな板に良くあがる曲としては、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」や、バッハの無伴奏チェロ組曲なんかが代表的なところです。そのほかではモーツァルトのオペラの抜粋なんかもあります。逆に有名な割にはあまり編曲されないものの代表にはマーラーの交響曲なんかがあると思います(ブルックナーにはオルガン版なんかがありますので)。

 編曲によって編成が大きくなる場合、たとえばピアノ曲がオーケストラに編曲される場合などですが、音色が多彩になってダイナミックレンジが増すので、それによって人気が上がることがしばしばあります。展覧会の絵のほか、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番、ラヴェルの一連のピアノ曲などです。でも逆の場合はどうでしょうか。

 たとえばオーケストラ曲をピアノ曲に変更する場合です。これはかなりマニアックな世界になると思います。歴史的には、CDのような録音手段がないときに古今の名曲を家庭などで楽しむ方法として管弦楽曲のピアノ版の譜面がよく使われた、というようなことがあるのですが、現代はまったく様子が違います。でもこういうものを敢えて聴くことも結構新たな発見があって面白いと思っています。

 そこでベートーヴェンの交響曲のピアノ編曲版です。リストが編曲したものが有名です。大作曲家が大変真剣に取り組んだものですので非常に良くできている編曲です。第5番なんかはピアノ・ソナタとしても結構いけるのではないかと思っていしまいます。一方で、もちろん、原曲の響きを知っているからできることなので、ピアノの響きを無意識のうちに頭の中でイコライジングして管弦楽のサウンドを想起するころことは、聴き方として新鮮で、自分にとって陳腐化された名曲がリフレッシュされたような気持ちにもなります。

カツァリスの運命   グールド盤は再発もあるはず 日本勢+ワーグナー編
  

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金管アンサンブルで聴く、「展覧会の絵」

 マリインスキー・ブラス・アンサンブルの演奏会の様子をBS-hiで観ました。メインはムソルグスキー原曲の「展覧会の絵」。編成は打楽器と金管楽器のみ、という編成。初めて聴く編曲でした。

 「展覧会の絵」はもともとピアノ独奏のための曲です。原曲で聴くのもなかなか面白く、私は昔、ラザール・ベルマンのLPレコードを愛聴していました。でも現在演奏される機会としては編曲された版、特にラヴェル編曲のものの方が圧倒的に多いはずです。

 マリインスキー・ブラスの演奏はラヴェル版を金管版に再アレンジしたような編曲でしたので比較的どんな響きになるのかは予想はできたのですが、やはり全曲演奏するとなると超難曲になってしまいます。通常弦楽器でやるような細かいパートもすべて金管楽器でやるわけですから、当然といえば当然です。

 こういう編曲は、きっとプロの方でも超一流のメンバーが集まらないとサマにならないのではないでしょうか。それに敢えて挑戦する彼らの心意気と、それを実際に成し遂げてしまう演奏能力には感服しました。

 3年くらい前にロシアン・ブラスでやはり展覧会の絵の演奏をBSで観たことがあります。こちらは打楽器なしで金管楽器のみでした。これを観たときもすごいと思いました。ロシアのオーケストラの金管セクションはタフだとよく言われますが、その強靭さをみせつけられたような気がしました。

 この「展覧会の絵」という曲にはさまざまな編曲があります。管弦楽版だけでも10に達するくらい!?、ギター版、ピアノ協奏曲版、などもあるらしいです。実は金管版の最初の録音はロシア勢ではなくてPJBE(フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル)のようです。他にもいろいろありそうなので少しずつ変わったものにも手を出していきたいと思っています。

この人数でできてまう!いろいろまとめて聴ける こんなのもあるのか?
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ベーム ウィーンフィル来日 「田園」と「運命」(1977)

 私がクラシック音楽を聴きはじめて1~2年たった頃でしょうか。この演奏会をFM放送で聴きました。またテレビでも見ました。まだ家にビデオデッキがなかったので、エアチェックしたカセットテープが手元に残っています。

 ベームとウィーンフィルの来日というと1975年の方が有名です。しかし残念ながらそれは私がクラシックに目覚める前のことでした。私にとってはこの1977年の来日こそがベームの来日の最初の実体験なのでした。

 この放送を聴いて、とにかく驚いたのが日本のクラシック音楽ファンの熱狂ぶりでした。特に「運命」の最後の和音が終わったあとに、間髪いれず怒涛のような拍手が嵐のようにホールを埋め尽くす様子に大きな衝撃を受けました。クラシックを聴き始めて本当に間もない頃でしたので、こんな拍手を聞いたのは生まれて初めてだったわけです。冗談抜きで突然FM放送に巨大なノイズがはいってしまったかと勘違いしてしまいました。

 クラシックの演奏会なんて大人しく上品に拍手するものだと思っていましたから、大の男の声で「ブラボー」が大合唱されるのを聞いて、「クラシックってこんなに熱狂するものなんだ」と感じたことは今でも忘れません。

 演奏もすばらしかったです。当時、「田園」といえば、ベームとウィーンフィルが1970年代前半に録音したLPレコードの演奏がベストワンとされており理想の名演という位置づけでした。それと同じ演奏が日本のNHKホールで行われている、ということに対する興奮がありました。「運命」もよかったです。ライブならではの集中力と高揚感。ベームはライブで燃焼する、とよく言われていましたが、まさにそういう演奏でした。

 こういう演奏を聴いたせいで、クラシックの世界にどっぷりとつかることになってしまいました。このころから私は世間の流行歌などには目もくれず、漁るようにクラシックの名曲をとっかえひっかえ聴きながら、それをスポンジのように吸収していったのでした。今こうやってブログを書いているのも1977年のベームの演奏を聴いたことと無関係ではないような気がします。

私にとってはお涙もの  このブラ1は最近TVでも ものすごく重厚な演奏  
  

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子供の頃からクラシック音楽を聴き始めて30年になります。職業は普通の会社員です。今はもっぱら自宅でDVDやBS放送で音楽鑑賞しています。

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